言葉を交わすっていいな。ということ。

会話をするっていいなぁと思う。

私は大学で仕事をさせてもらっているので、20代〜60代の結構幅広い年齢層と話する機会がある。真剣に何かについて論議するということはない。ただ軽く挨拶を交わすだけだったり、なんでもないお喋りをしたり冗談を言って笑ったり。年齢の違いだけでなく、性別(男女、トランスジェンダー、ノンバイナリー、etc.)、生まれた国や文化の違いのあるひとたちと言葉を交わせるということは、恵まれていること。

一緒に仕事をする学生さんスタッフたちは、みんなかわいらしくてすごくいい子たちだ。お喋りな子もいれば、物静かでシャイな子もいるし、ちょっと乱雑な子もいれば、とても几帳面な子もいる。その子たちからしてみれば、私はみんなのお母さんよりも年上のおばちゃんだ。こんなおばちゃんなのに、みんな楽しくフレンドリーに話してくれて、本当にかわいい。

ひとりの女の子は、話し言葉の中に「What the heck!」というのが口癖っぽい。「ええぇ〜何なのそれ!?どーゆーこと?」というような意味合いで使ってるんだろう。彼女は彼氏がフィリピンからスーツケースに詰め込んで持ち帰ったマンゴを食べすぎて、救急に運ばれたことがある「what the heck! あははははっ」と話してくれた。あまりにも美味しくてジューシーで、急いで食べすぎて息ができなくなったんだって。笑える。

ひとりの男の子スタッフは、大学を卒業したら日本に行って勉強したいらしく、コツコツと日本語を勉強しているんだって。それで顔を合わせるたびに何かひとつ、私に日本語で話しかけてくる。昨日は「今日は朝ご飯を食べました。」というので、「何を食べたの?」と聞くと「ケーキを食べました。」って。笑。かわいい。

その子が、日本語にはたくさんの「オノマトペ」があってびっくりだ、って。その中でひとつ覚えたのが「ぶらぶら」だという。で、「じゃ、ぶらぶらをどうやって使うか言ってみて」と私が聞くと、「僕はぶらぶらとダウンタウンを散歩しました。」って。上出来! ついでに「ぶらぶら」は手足をぶらぶらさせるとも言えるし、よく似たのでは「ばらばら」「びりびり」「ぼろぼろ」があるよ、と教えてあげると「ひえぇーっ」って再度びっくりしていた。笑。

母国語が日本語で、豊富なオノマトペを自然に自由に使えて良かった。

ここの春の花壇、かわいい。

ブログをこうして続けている理由のひとつは、書かないと書けなくなるからだ。母国語だから、読んだり聞いたりして理解することはできるけれど、書くちからは使わないと衰えていくと思う。もともと語彙も表現力も豊かではないので、なんとか今のレベルを維持したい。

日本語の単語・言葉にはなんていうのか「口当たりの良いもの」がある。例えばうちの裏庭にあるヘーゼルナッツの木。和名は「はしばみ」。繰り返し言ってみても気持ちの良い単語だと思わない? はしばみ。この時期に咲き始める「馬酔木(あせび)」も。「こしらえる」とか「めばちこ」とか。声に出したときになんだか気持ちの良いことばってある。日本語にはそういうものがある、と思う。

話がそれたけれど。

昨日はキャンパスのカフェでコーヒーの支払いをするときに、カウンターのスタッフに挨拶代わりに「日が長くなって朝が気持ちいいね〜」と言うと、「本当ね!今週末はサマータイムに切り替わるわね!」という返事。「あー、その一時間進めるっていうの、やめてほしい。。。辛いわ〜」とぼやく私に、「え?なんで??私は夏時間に切り替わるの大好きよ!仕事が終わっても明るいわよ!夜を楽しめるわっ。」って。

へ??? 一時間失って、また朝が暗くなるやん。せっかく明るい中出勤できるようになったのに。と私。

ノープロブレムよ。冬時間になるときに一時間取り返せるじゃない!って。

あ、そっか、そういう風にも考えられるね!といって一緒に笑った。

なんでもない会話ができるって、そういう相手がいるのって、いいよね♪ ありがたいね、と思った日でした。