直島での再会:その二。

Ckに「直島で何かしたいことなどリクエストある?」って聞かれたときに、もしみんなが良ければ美術館に行きたい、と頼んだ。

限られた時間の中、3つの美術館と1つのギャラリーを巡ってもらえた♡

美術館巡りって、たくさん詰め込むと最後の方は「飽和状態」になってしまって、何を見ても「ふーーーん」っていう反応になる(私はね)。この4つは丁度よい量だったと思う。それぞれが個性的だったし、沢山の作品が詰め込まれているわけでもない。

フェリーで直島について最初に連れて行ってもらったのが、地中美術館。ずっと訪れてみたかった。その名の通り建物の大半が地面の「中」に建設されているという安藤忠雄さんの設計・作品。

最初に訪れたから、という理由だけではない。見て回った中で、この地中美術館が一番好きだった。

むき出しのコンクリートの建物なのに、なぜか「つめたさ」を感じなかったのがとても不思議だった。Ckがいてくれたので、ところどころで建物や展示されているアートのことを教えてくれて、それもとてもありがたかった☆ はっと気付かされたことのひとつは、「この美術館は地面の下にあるけれど、全部自然光で照らされているねん。だから天気によって作品の見え方も変わるねん。」っていうこと。本当に「電気」がなかった。だから、コンクリートがあんなにも柔らかく感じたのかもしれない。

地中美術館では写真撮影禁止。それはある意味、嬉しいことです(といっても、どこかの国のひとたちは写真撮ってたけど)。スマホをしまい、みんながただ作品を鑑賞し、作品と向かい合うときをただ体験するということ。

本当に久しぶりに、鳥肌が立つような感動をした。

一番最初の部屋のモネの「睡蓮」五点。真っ白な部屋で自然光に照らされたモネの作品には息を飲んだ。表現に困るほどの美しさで、こんなに美しいものを見たのは初めてかもしれない、って思った。もう一度行けるなら、雨の日に見てみたい。

それから、この地中美術館の中でもう一つ「すごい、なんなんだこれは!」と感動したのが、ジェームス・タレルの「アフラム、ペール・ブルー」という作品。光を操るアーティストなんだそうで、初めて聞いた名前で初めて見た作品。今まで、こういう「光」とか「映像」のアート作品に対する私の反応は、一様に「ふ〜〜〜〜ん。」だった。でもタレルのこの青い空間は、、、不思議すぎた。人数制限されて四角い箱のような部屋にはいるんだけど、その部屋全体が光に包まれ、目の前の青い光が少しずつ変わっていく。ただそれを見つめているだけで、海の底にいるような、宙に浮かんでしまったような、もっというと、お母さんのお腹の中にいるような(知らんけど)、ふわぁ〜んとした心地よさを感じた。ずっとずっとそこに立っていられそうな。あれはすごかった。

地中美術館のあと「ウーリーファン」という韓国人で在日のアーティスト?の美術館にGo! この建物も安藤さんのもの。

正直な印象:ウーさんの作品は「ふーーん。」だった。笑。

ミニマリストというのでしょうか。ものすごい分厚い鉄板のひとつの角だけが微妙に「沿って」いたり(←これが作品)、セメント(かな?)が固まる前に指で「ぴっ」ってひっかいたもの、とか、大きな真っ白のキャンバスに太い筆でシャッシャッって筆跡がいくつか残されたもの、とか。ひと通り見た後に、Aちゃんと顔を見合わせ「これ、私にもできるよな」「せやせや、できるで。で、こういう素晴らしい空間に飾ってもらったら、スペシャルに見えるんやって。そういうもんや。」と、失礼なことを言って笑った。

ウーリーファンさんのアートよりも、夢中になっているのは。

しゃーーー!っと羽を上げてたカマキリ。カマキリ見たの、すんごい久しぶりで。テンション上がりました。

直島の草間彌生のアートというと、かぼちゃだけではなかったYo!

去年できたというヴァレーギャラリーにも連れて行ってもらった。ステンレスボールがたっくさん。ナルシスの庭(?だったかな)の池に浮かべられたものは、風でゆっくりとあちらこちらに移動して、時折、からんころんと音をたてていた。

このヴァレー(Vally、谷間)は「良い気」が存在するらしいよ、ってCkが教えてくれた。

月夜の夜、このボールたちは月の光を反射して明るくなるのかな。

この小さなギャラリーは楽しかった。無造作に置かれているようで、きちんと決められた位置にたくさんのボールがあった。

空間が有機的に見えてくる。

↓↓ この部屋に詰め込まれているの。ぶつぶつ系が苦手な人は「ひく」と思う。私も「はすの実」とか苦手なので、ちょっとだけ「ひぃっ」としてしまった。

初夏のような暑さの中、なんとかバスにも乗れて最後に向かったのは「ベネッセハウス」!

ここは色んな(コンテンポラリー?の)アーティストたちの作品が展示されていて、中にはとてもユーモラスなものやメッセージ性の高いものがあり楽しかった☆

中でもこれ! これ、最初は「世界の国旗を並べているだけだな」って思った。

で、Ckが説明してくれて「これ、アリの作品やで。国旗が全部チューブで繋がってて、アリが歩いて線ができてるねん。だから、国旗にはない色の砂が混じってたりするやろ?」って。

コンセプトがおもろーい! アリの通路がいっぱいの国旗もあれば、片隅だけちょこっと線がはいってるのもあって。不思議で面白かった。

あとで、全部の美術館を見終わった後に、「ぜーんぶ見た中で、どれが一番心に残ってる?」ってAちゃんに聞いた。

「わたしはアリやな。あれが面白かったわー!」って言ってた。

私は地中美術館のモネの睡蓮かな。感覚が吹っ飛んで、ちょっと泣きそうになったし(恥ずかしかったから言えへんかったけどっ。笑)

三人で大きな石の上に寝そべって空を見上げた。この石も作品だった。
こうして、25年以上のブランクの後、三人がこの場所に一緒にいて空を見上げていることの奇跡。ありがたい。

Ckっ、直島美術館巡り、どうもありがとう!!感動したー!!

「直島での再会:その二。」への2件のフィードバック

  1. あれから李禹煥美術館の町民向けガイドツアー行ってみてん。内容忘れてしまわないうちにまた来て 睡蓮の前で泣きそうになってたことは気付いてましたので笑

    1. Ck、おはよー!
      おおーー、リーウーファンさんのガイドツアー、良かった?見る目変わった?面白い話あった? かなり失礼な発言してきたからな。。。笑。また教えてな!
      うっわ、わたしの感動の涙、見られとったん?ゆーてーや。

      な、今気づいてんけど。「Ck」ってさ、カルヴァン・クラインのロゴやな!笑。

コメントは承認後に表示されます。