随分前にここでも紹介させてもらったアーティストのBillさんの作品→☆過去記事。
このBillさんが「君たちの庭にひとつ作品を届けたいんだ。」と、先週の週末にインストレーションを設置しにわざわざ来てくださった。
ようやく空を覆っていたスモークがきれ、青空が広がったので、朝の光のなかで写真を撮ってみた。
家の中に吊るしたものと同様、私の名前の一字「生」が書かれている。でも材料は雨風にも絶えられる様に工夫されていた。フレームはシダー(Cedar)の木、糸は釣りやセーリングで使うワックスのかかっているもの、白い短冊はセーリング用の帆に利用される薄い布。
設置する場所は、迷わず、庭の年寄りヘーゼルナッツの木の下を選んだ。今までずっと「なにか物足りないな」って感じていたこの空間に息吹が吹き込まれた様。デッドゾーンだったのです。
私たちの庭の「アンカーストーン」に、友達ができた♪ 前にも書いたかな。この恐竜の卵のような石は、私たちが結婚してすぐの頃、海岸で見つけてどうしても!って持って帰ってきたもの。前に住んでいた家でも、今の家でも、アンカーストーンとして庭に住んでいる。ビルさんの作品がやってきて、「ずっと待ってたよ」って言っているように、石がとても嬉しそうなのです。不思議。
アンカーストーンの話はきいていたけれど見たのは初めてだったBillさんも、これほどぴったりの石はないよ、って嬉しそうだったよ〜。
とても心地よくて、ずっと眺めていられる。そして眺めていて思ったのは、ほら、日本庭園などで石の上に水がちょろちょろと流されているのをみていい気持ちになったりするでしょう? ゆるやかに流れる小川や「ししおとし」などを見てなんだか気持ちが洗われるような。この木漏れ日の中の三角の空間と、どっしりと腰を据えたアンカーストーンと、流れていく風にそよぐBillさんの作品。何もなかった空間に流れができたように見える。流れはずっとあったんだけれど、やっと目に見えるようになったというか。時折、風がぴたりととまってゆっくりぐるりと回り始めると、短冊の中に一字(生)が見える瞬間がある。
こんなふうに(↓↓)流れる風をなぞってみせてくれる。
なんだかとても不思議でやさしい、でしょ?
Billさん、ありがとう〜。