コンポスト熱

実はここ最近、コンポスト(堆肥)のことばかりを考えて過ごしていた。大げさに聞こえるかもしれないけれど、本当に明けても暮れても「コンポストー、コンポストー」とそればかり。どうやったらホクホクとした使えるコンポストを作れるのか、ワタシのコンポストの状態はどんなもんなのか、気になって仕方がなかった。今までずーーっと放ったらかしにしてきたのに、この2週間は二日おきにコンポストの蓋をあけて覗いてみたり、かき混ぜたり、臭ってみたり、しまいには手で掴んで温度を確認したり… 完全にコンポストにとりつかれてしまったワタシ。

以前にも登場しました「コンポスト・ビン」。上のドラムの部分がコンポストを作る入れ物。土台にローラーが付いていて、ごろごろと回転させます。

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さて。私のコンポスト熱の火付け役はというと、畑作情報交換仲間のNaokoさんの「コンポストのお布団をかぶせましたよ」というお話。Naokoさんちは、優しい旦那様Rさんがコンポストを担当されていて、夏野菜が終わるこの時期に使えるように、1年(かな?)かけてコンポストを「育てて」くださるそうです。なんて素晴らしい旦那様! そう。コンポストって、ただ草や野菜や果物のはしきれなんかを積み上げていればいいっていうものじゃないんだよ~(←私の場合)。調べれば調べるほど面白く、「コンポストは生きているんだ!」と、今頃(一人で)目覚めたのでした。Enlightenment!!

早速私のコンポストの中を見てみると。

コンポスト

卵の殻は分解されにくい。ふむ。この状態って、已に「使える状態」って言えるのか。それってどうやったら分かるのだろう。質問が溢れ出してきたわけです。で、「コンポストの作り方の基本」と、「コンポストの出来上がりを知る方法」を探ってみることにした。

Naokoさんのお話の中で、ワタシの心を大きく揺さぶった2つのポイントはというと:

  • コンポストにはBrownとGreenがある
  • ミミズがおさまると使いどき?

茶色と緑って何??

茶色=Brown=Carbon(炭素成分を多く含む)
枯れ葉、おがくず、紙、小枝など

緑=Green=Nitrogen(窒素成分を多く含む)
野菜や果物のはしきれ、牛糞・鶏糞・馬糞など、草刈りしたあとの草など

Naokoさんのこのポスト(→☆)にもっと詳しいリストが紹介されていますよー。この茶色と緑が程よくバランスがとれていること、程良く水分が含まれていること、時々かき混ぜて酸素をいれてあげること、これらが全て整ってコンポストの中の微生物にとって住み心地の良い環境になるんだそうな。ほほぅ。

compostpilegraphic
home compost made easy より

微生物が大喜びするとワシワシと働きはじめ分解が始まり、彼らの熱気で(?)コンポストの中の温度が上がり、彼ら労働の成果=ほくほくコンポストとなるわけです。こんなことを想像し始めると楽しくなってくるでしょ? で、気になってコンポスト・ビンに頭を突っ込んでしまうわけ。

この茶色と緑のバランスなんだけど、色々と読んでいると「茶色(C):緑(N) = 1:2」(量・かさ)を目安にするといいらしい。または1:1。積み上げ方は茶色で緑を覆うようにする、またはレイヤーにして最後に茶色。そして水をかけて、ちょうど濡れたスポンジくらいの湿り気がいいらしいヨ♪

ミミズの活動

微生物は目に見えないけれど、ミミズは見える。コンポスト内の活動状況を知る上でのバロメーター的存在。でね、この夏6月あたりのこと。一度コンポストの蓋を開けたときに、ものすごい量のミミズがいたのです。一体何が原因であんなにミミズが溢れていたのかは不明。ミミズの数は多ければ多いほどいいのかな。ミミズが増えたり減ったりする直接の原因は何なのだろう。2週間前から緑と茶色の両方を入れてあげるようにしたところ、小さなミミズが増え始めたのは事実。でも詳しいことはよく分からないですー。

コンポストの出来上がりを知る

2週間前にコンポストの中身を見てみたところ、こんな風だった。

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ミミズもちらほら混じっている。コレが「Ready」か「Not Ready」かを知る方法として紹介されていたのが、ビニールに入れて口を閉じて1週間置く、という方法。一週間立って揺さぶってみてひらけたときに、酸っぱい匂いやくさい匂いがすると、それはまだ準備出来ていないんだって。私のは土の匂いかな。あまりエキサイティングな匂いではなかった。コンポストのプロは、見ただけで使えるものかどうかわかるんだって。私にはよく分からない。でも、匂いなら判断できそう! というので、匂いでチェックする方法を調べてみたよ。

コンポストの出来具合を知る匂いには、大きく4種類あり。

  1. アンモニア・おしっこの匂い:
    緑(Nitrogen・窒素成分)が多すぎる。分解されやすいようなダンボール紙や落ち葉を入れるといい
  2. キャベツ・フルーツの匂い:
    普通の家庭に置いてあるコンポストからこの匂いがすることは稀。本格的に「Hot Bin」(60度くらいまで温度が上がる)でコンポストを作っているとこの匂いがする
  3. 腐ったにおい:
    小さく切った吸水性のあるダンボールをいれるといいらしい。野菜の切れ端など、大きすぎるとこの匂いの原因になることがある
  4. 土の匂い:
    雑木林の土の様な匂い。この匂いがするとコンポストは十分に分解されて準備OK!! Yay!!!

長々と書いてしまったけど、台所から出る野菜や果物の切れはしや、庭の落ち葉を使って、少しでも自分で「野菜たちが喜ぶコンポスト」を作ることができたらな〜♪ と、色々と探って勉強になりました。

コンポスト・ビンには肉や火を通した残飯などは入れません。が、先日相方が釣ってきたサーモンの骨は、捨ててしまうのが勿体無いので。 いつもと同じ様に深く穴を掘って埋めましたよん。

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これから気温が下がっていく季節。コンポストづくりには適している時期ではないような気がするけれど、緑:茶色+水分+混ぜる、を続けて土の匂いのするコンポストが出来上がるかどうか気長に試してみようと思いまーす。

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みなさん、よい週末を!

 

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Goodies#359: Heritage Tomato / ヘリテージトマト

Heritage Tomatoes / Heirloom Tomatoes / ヘリテージトマト、知ってますか?

一般にそこいらのスーパーに並んでいるトマトのほとんどは「ハイブリッド」のトマト。味よりも「量」。それから「同じ時期にほぼ同じ大きさの」トマトを収穫できるように品種改良を重ねられたものたち。

一方、「ヘリテージトマト」って呼ばれるトマトは、そういう品種改良がなされていないもの。何年もの間、トマトの本来のかたちと性質を受け継いできた種から育つものたちです。ヘリテージトマトの種類は、それはそれはたくさんあって、どれがどんなのかは、素人の私には検討もつかない。ヘリテージトマトは、形も色も味も様々。マイペースで育つため、一気にどさりとトマトができるのではなく、ひとつふたつ赤くなり、またしばらくして次の実が色づくんだそうです。このヘリテージトマト、最近見なおされてきていて、レストランやローカルのガーデナーさんたちの間で注目を集めている。

参考までに、ヘリテージトマトの色々:http://heritagetomatoseed.com/catalog/
これはほんの一部の種類ですヨ。もっともーっと色々あるそうです。

このヘリテージトマトをファーマーズマーケットで見つけて食べたときに、その甘さに恋に落ちた。トマト本来の甘さ。Mmmah!

で、育ててみたいなぁ〜って思い続け。野菜用のプランターが準備できた今年、ようやく苗を手に入れてきたのだー☆
しっかし、今年は寒い春、夏。普通のハイブリッドでさえ育ちにくい私たちの庭で、果たしてヘリテージトマトが育つのか… 心配。

買ってきた苗は4種類。プラス、お友達に2種類もらったので、合計6種類♪ 夕方吹く冷たい風から守らねば… と、ビニールをかぶせております(↓)。

ヘリテージトマト

えっと、ビニールもかぶせてもらっていない、かなり見放されている「ハイブリッド」トマトがこれデス(↓)。

ヘリテージトマト

見えるかな。なんか他の野菜に混じってしまって、わかりにくいですが… 寒さのせいで、背が伸びない。ごっついんだけどね、身長低いです。まぁ、ハイブリッド君、頑張っておくれ。

で、こちらが(↓)ヘリテージトマト。

ヘリテージトマト

… 待遇の違い。名札まで付けてもらっている。

で、今日は「エサ」もあげた。液体肥料です。

うちのコンポスト。以前にも紹介したけれど、このコンポストの土台部分が、入れ物になっていて、そこに「ミラクルジュース」が貯まる仕組みです。上の容器に放りこまれた野菜や果物が分解されていく段階で出てくる「元気の液体」。

コンポスト

このミラクルジュースは、オーガニックの液体肥料として使えます。

コンポスト

ほーらほーら。こんな感じ。これを水で薄めてから、野菜にあげるのですが…

めちゃめちゃ臭い。うげ〜〜〜。くっせ〜〜〜。 ほんでもこれこそがミラクルなのです。

これをヘリテージトマトたちに… せっせこせっせこと与える私。今年は寒いけどさ、頑張って二つ三つ、実をつけておくれ。

ちゃんと育つかなぁ。

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Goodies#237: コンポストの話

夕方、中学生くらいの女の子が玄関先に来て「学校で有機肥料を作っているのですが、興味ありますか?」と。

あー、これこれ、聞いたことがある。なんでも学校を挙げて学生達が肥料作りをして、春が来る前に注文をとりに近所をまわるっていうの。うちには来てくれないのかな〜と思っていたところ。

:待ってたのよ〜。これってオーガニックのmanure/マヌアー(肥料)で、一袋5ドルとかっていうのでしょ?
女の子:一袋6ドルで、5袋まとめての注文だと割引がついて全部で25ドルです!
遠くで聞いていた相方:おー、たくさんあって困るもんでもなし、5袋注文したらー。
:そうだぁね。ところでさ、この肥料って何からできてるの?(マヌアーには、馬糞、牛糞、鶏糞、マッシュルームなど、主な肥料の成分になるものにいろいろとありますので)
女の子:あぁ〜。えぇっと...「」です。
:...きゃ、きゃ、きゃ、CAT???
女の子:あ、違います。えっと、ヤギか羊です。シープッ!シープです!!

...なんだかあやしい。
私:あ、まぁ、今年初めてだし、まずは一袋試して、よかったら来年からまとめて5袋お願いするわん。いいかな?はい、6ドル。

…とりあえず、この怪しげな肥料を一袋。2、3日中に届けてくれるらしい。怪しくって楽しみ。

...と、春が近づいてくると「堆肥」とか「肥料」とか「質の良い土」などにえらく敏感になり、どこの店でセールをしているかとか、どこのものが本当に質がいいのかとか...アンテナがのびる。

で、同じ調子で、冬の間放ったらかしにしていた「我が家のコンポスト」の中身も気になりだす。

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(↑)コンポストです。二つの部分から出来ている。上の丸い俵のような部分が堆肥作成容器。私たちがこの中に入れるのは、主に野菜や果物のきれっぱし。料理をしたものや肉・魚を入れてしまうと、「あらいぐま」や「どぶねずみ」のレストランとなってしまうので、絶対に入れない。このコンポストには入れられない、そういった火を通したものなどは、市が回収するコンポスト用のビンに分けて持っていってもらう。

上の容器にはふたがついていて、そこからどさりと野菜の切れ端を入れる。

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そして、このコンポスト容器のすばらしいところは、下の「土台」の部分。この土台の部分には「ローラー」がついているので、容器の部分をごろりごろりの回転させることができまーす☆ こうして回転させることで、堆肥となるプロセスがスピードアップ。

一般によく見かける典型的な「コンポストエリア」というと、3つ、板なんかで場所を区切り、一年目は一つ目の区切りに積み重ねる。二年目になる前に一年目に積み上げたものをひっくり返しながら「二つ目の区切り」に移動させる。二年目のものは一つ目の区切りに重ねていく。...これを3年繰り返して、ようやく理想的な「堆肥」となる。
めんどくせー。

私たちのこのコロコロコンポストだと、一冬、きちんと転がしていれば、春にはきちんと使い物になる。ま、トウモロコシの芯なんかの大きなものは、形が残っているけど、それは埋めてしまえばよし。

それから、この上の俵の部分と下の土台部分には、一カ所穴があいている部分がある。上の容器の中の分解が進んで液体(ミラクルジュースと呼んでます)が出てくると、それが土台部分に溜まる、という仕組み。素晴らしい! このミラクルジュースは、恐ろしく「くさい」のですが、庭の野菜や草花にとっては、栄養たっぷりの...まさに「ミラクルジュース」!

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ちょっと興奮してしまいました。だって、こういう液体肥料って、お店で売ってるの高いんだもんねー。

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