英国歴史ドラマ ウルフ・ホールが面白い

久々にテレビのお話。

3週間ほど前に始まった英国歴史ドラマ「Wolf Hall・ウルフホール」がなかなか面白い。ヒラリー・マンテルのベストセラー歴史小説「ウルフ・ホールがドラマ化されたもの。このマンテルの作品は「16世紀のイギリス宮廷を、希代の天才政治家クロムウェルの目から描いた興奮の歴史大作(Amazonより)」なんだそうで、北米でもかなり注目をあびていたよ。

vox より
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時代は1510年~1535年、ヘンリー8世の側近「トーマス・クロムウェル」にスポットをあてて描かれている。イギリスではBBCで2月に放送され、北米ではマスターピース・シアター(PBS)で4月の初めから始まった。しっかし、原作が1000ページの小説を6つのエピソード(1時間 ✕6)に凝縮してしまったというからすごい。それだけに、時代背景や主要人物の社会的地位や人間関係についてある程度知っていないと、エピソードを見ても「はぁ???」なんだと思う。

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かく言う私も英国歴史にはとても疎い。そもそも…歴史全般に疎い(恥)。大抵、映画やテレビドラマでも歴史もので「時代背景必須」だったりすると「はてな」が飛び散りまして。。。100%楽しめないことがばかり。なもんで、今回のWolf Hallを見る前には、ネットで少し予習をした。Wikiなどで主要人物一人ひとりについて読んでいくと、それぞれにつながりがあり(当たり前なんだけど)、クレイジーなヘンリー8世の周りで微妙に変化する「力関係」が興味深い。前置きもなく一転してたちまち首を切られてしまった権力者も数知れず。

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普段、歴史ものにコレほど強く惹かれたり、予習をしてまで見ようということはないんだけれど、このウルフホールにおいては、何故ここまで一生懸命になって見ようとするんだろう。…と思う。

多分。物語の主人公がヘンリー8世ではなくて、クロムウェルだからなんだと思う。彼は貧しい家の出で、父親の暴力から逃れるために若くして家を出たんだそうな。傭兵、銀行家、法律家のキャリアを積み、数か国語を話し、ヘンリー8世の側近の地位を得たクロムウェルは「成り上がりの謀略家」とも言われる。クロムウェルと検索すると、色んな概要やら批評やら出てくる。そういったのをちょこちょこと読んでからこのウルフ・ホールを見てみるとね、面白いの。

そう、きっと、彼を演じているマーク・ライランスの演技が素晴らしいというのも、クロムウェルっていう人物に妙に惹かれてしまう理由なんだと思う。とにかく、主要人物を演じている役者さんたちが皆、ベテランさんで素晴らしい。以前に何かで見たヘンリー8世の番組では、「〇〇はとんでもない悪人」「□□さんが可哀想過ぎる!」と、善悪・白黒がとてもハッキリと簡略化されてしまっていた。このウルフ・ホールの中では、それぞれの役柄の人間的な面と獣のような面の両面が見えてくる。クロムウェルが静かに着実にスマートにヘンリー8世の側近として自分を位置づけていく様子は、将棋の駒(チェスって言った方がいいのかな)を間違うことなく進めていく様で、それが面白い。

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もちろん。衣装を見るのも楽しい。女性の髪飾り男性のフェルトの帽子(?)なども気になる。そうそう、2つ目のエピソードで食事の時にフォークやナイフを使っていないのにも驚いた。手で食べてたんだねー。汚れた手は肩にかけられた大きなナプキン(?)で拭いていたんだね。知らなかったヨ。

ま、歴史家の中には「歴史的事実から大きく外れている!」と批判する人もいるらしい。日本でウルフ・ホールが放送されるのはまだ少し先のことかな。歴史好きな人にはたまらないドラマだと思いまーす。…と、ちょうど半分(3つ)エピソードを見終わったトコロで、マンテルの原作を読んでみようかなぁ、と思い始めたのでした。

ウルフ・ホール (上)

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「英国歴史ドラマ ウルフ・ホールが面白い」への6件のフィードバック

  1. 私は江戸時代が好きなので
    たまに時代劇を見たり お江戸が描かれている小説を読みますが
    こういう西洋の時代劇も楽しいでしょうね。
    やはり歴史がちんぷんかんぷんだと 理解力が半減しますよね~
    衣装も素敵だし いいですね。

    ↓の記事
    そうなんですか~
    ガウチョパンツ 流行ってるのかなあ
    まだ パツパツ・ぴちぴちの スリムボトムが目に付きますけどね~ 最新流行なのかもしれませんね?ガチョウではなくガウチョパンツ~(^-^)/
    私は このスタイル全然似合いませ~ん。(・_・ゞ-☆

    1. nonさん、おはようございます!
      あー、私も江戸モノ好きです。時代劇も昔はよく見ましたよ。江戸の小説や小話も好きです。そういう本が手に入らないのが悲しいのですが。
      ヨーロッパの歴史、ほんと、ほとんど何も知らなくて恥ずかしいです。なので、こういうテレビ番組の形で紹介されると、少しなじみやすく感じます。
      英国ドラマは完成度が高くて、見ていても楽しいです。

      ガウチョ、そちらではまだみませんか?こっちに来ている留学生は、最新のファッションを取り入れているのでしょうか?あははっ。2〜3人が同じような格好をしていると、あ、流行ってるんだなって思います。こういうパンツはバランスよく着こなすべきなのでしょうね。私はよくわかりませーん。

  2. こんにちは~!
    ウルフホール、面白いですよね!と言いたいところなのですが、実はまだ見ていないのです(汗)
    録画しっぱなしで見る時間がなくって、、、
    丁度、息子がヘンリー8世を勉強中なので、一緒に見ようと思って録画したのですが、週末のサッカーが忙しくなってしまい時間がなかなか取れないのです。
    もう自分だけで見ちゃおうかなぁ、、、
    ロンドンとブロードウェイで舞台もやってて、そちらも大評判だったそうですよ。
    ヒラリー・マンテルの原作、読もうかなぁ、、、と思ってたんですが、長すぎて私には手に負えないかも~と引いてます^^;
    続きもまたドラマ化予定されてるらしいので、次が放送になる前に、ウルフホール見終えておかねば!

    1. Saoriさん、おはようございまーす!
      あははっ、録画して保存、なのですねっ。Saoriさんはもう見られたのかなぁ、そろそろリビューを書かれるのかなって思っていたんですよ。
      ほほぅ。やっぱりそちらの小学校では深い歴史を学ぶのですね!なんだか羨ましいなぁ。私たちって小学校でどんな歴史を習いましたっけ??? 

      そうそう、ブロードウェイでもやっているっていうの、この間読みました。かなり注目されていますよねー。舞台も面白いだろうなぁ。
      一方、マンテルさんの作品がこうして取り上げられて、歴史家からの批評もなかなか厳しいですね。最近よく目にします。
      えー、続きがあるの??? それは知らなかった。早速調べてみまーす! Saoriさんのウルフ・ホールの感想、また聞かせてくださいね〜。

  3. 実は以前、Saoriさんが取り上げたときにも腐してしまった
    記憶があります(汗)が・・・そうか、そうよね。
    あんまり歴史になじみのない人には入りやすい入口と
    言えるかもしれません・・・が、かなりマンテル節炸裂
    なので、これを史実と思われるとなんだか違うと思うのです。
    とにかく、クロムウェルの描き方が現代的すぎると思うので。
    まるで私たち現代人がタイムスリップしたような人物
    造形は誤解のもとのように感じますね。
    ま、エンタメなんで、なんでもありっちゃありです!笑
    ここで興味を持って、より深く歴史ヲタクが増えてくれたら
    言うことないです。^。^

    1. 真木さん、おはようございま~す!
      わーい♪ このドラマを見始めた時に、歴史に超詳しい真木さんのことがちらちらと頭をよぎったのですよー。
      こういう番組を真木さんみたいな人と一緒に見ることができたら、また違う見方もできて絶対面白うだろうなって。真木さんのクリティーク、聞きたかったのー。
      あははっ。そっかー。「マンテル節炸裂」なんだね。やっぱりクロムウェルをここまで現代的にしないと、私みたいな無知な人たちを惹きつけることはできないのかも。この歳になってようやく歴史って面白いなって思います。史実(何が起こったか)は一つでも、描く人によって描写がまったく異なりますもんね。で、読む人・見る人によって、また解釈が様々。そうそう、相方が図書館で「クロムウェルの伝記」のようなのを借りてきてました。気になるみたいです(笑)

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