7月だぁ~!サーモンフィッシングの季節がやってきた!
相方はこの時期になると、ボートを持っている友だちのガイさんにサーモンフィッシングに連れて行ってもらう。シーズン中に3~5回かな。二人がサーモンフィッシングに出かける入江は「Port Renfrew・ポートレンフルー」というトコロで、ビクトリアから車で2時間ちょっと。そこから船を出して、さらに1時間少し沖に出た辺りで獲物を狙うそうです。
一昨日の日曜日に船をポートレンフルーまで運び下見をしてきたガイさんが、昨日のカナダ・デーの祝日、朝早くに「今日、行かないかい?昨日はものすごくいい天気で最高だったから行こうよ!」と電話を入れてくれた。いつもなら相方だけで行くんだけど、ものすごくいい天気で30度近くまで上がるらしいし、私も一度見てみたかったサーモンフィッシングに便乗することに~♪ Gusも~♪
先に言ってしまおう。
私の初・サーモンフィッシングは「過酷」だった。…と言うと大げさかもしれないけど、決してらっらら~ん♪ってものではなかったのでした。(以下、写真多いです〜)
ポートレンフルーの船着場(?入江)のオフィス。
釣りに行くときは、ココで登録するみたい。そして、帰ってきたときにも何匹釣ったかというのを報告する。サーモンフィッシングの出発地点でもあり、RV(Recreational Vehicle・モーターホーム、キャンピングカー)パークでもある。釣りのシーズンに、RVでここまでやって来て寝泊まりし、シーズンいっぱい釣りまくる真の釣り人たちが集まるらしいよ。男どもは釣りに行き、女たちはRVに残ってうだうだとする、みたいな。
いざ、出陣!
こうしてみると、いいお天気っぽいんだけどね。角度を変えてみると、ほら。
ビクトリアは、めちゃくちゃいいお天気で「夏日」だったのに、ポートレンフルーの30km手前あたりから「霧」が…それも、冷たい冷たい霧が、どっしりと海の上に。前日の晴天で島の上空にある高気圧が、この深くて冷たい霧を引き寄せていたらしい。
Gusも乗り込んで、しゅっぱーつ!
ほら、向こう側にRV、手前でおじさんがサーモンをさばいてるでしょ。釣りが大好きな人達が集まるところ。ガイさんも、毎年ここにくるので、顔見知りの常連さんたちと挨拶を交わしていた。
入江の中は穏やかで、このまま霧が晴れてくれれば…と願っておりました。
相方が、「晴れていると、ここの海岸沿いがものすごくきれいなんだ!…今日は見えないけどさ…」と、霧で覆われた向こう側を必死に指さしていました。
カナダの西海岸の典型的な風景。コーストラインの地形を見て、「Pacific West Coastだなぁ」ってわかります。それくらい独特な風景。
驚くほどたくさんのハクトウワシが飛び交っていた。写真でとっても、周りに比べるものがないと大きさがわからないけれど、圧倒される貫禄があったよ。
だっだっだーーーん。入江をでるーーー。霧の中へーーー。こーわーいー。
晴れている日でも、船の上は風が冷たい。なので、重ね着をして軽いスカーフも撒いてウインドブレーカーも着ていた。でも、この冷たい霧は計算に入れてなかったのでした…(だって、ビクトリア30度で快晴だったんやもーん)
写真で見ているぶんには、幻想的な霧の世界。海岸線とは反対側は、オープンウォーター。つまりぐわっと開いた太平洋。
パシフィックノースウェストの海で船を出すスキルがあれば、どこの海でも通用する、って言われるくらい、ここの海は厳しいんだって。読めないらしいよ。こうして全然予測もつかない霧が立ち込めていたり、いきなり風が吹き出して大揺れになったり。そういう変化に対応できるスキルがないと、ココでは一人で船を出すことはできないそうです。
ちらちらと見える「白波・White cap」。穏やかそうに見えるけど、船の向きによっては、かなりぐらぐらと揺れていた。霧の中に見える別の船を見つけて、ガイと相方は「釣れてるのかな? よし、聞きに行こう!」とテンション高し。私はこの辺りですでに歯が「がちがち」していた。
サーモンを釣るロッドの設定はこんな風(↓)。
黒いボックスみたいなのは、鉛の重りを上げたり下げたりするもの。これで、沈めたい位置に餌を沈めるんだって。
サーモンフィッシングの餌はアンチョビ。アンチョビを針に付けているガイを、真剣に観察するGus(↓)。
20分ほどして、竿がびよーんとひっぱられ、一匹釣れた〜♪
でも、小さかったので海に返したヨ。これはCohoっていう種類だって。
この後、ひとつ大きな「あたり」があったんだけど、見事に餌を食いちぎって逃げられてしまった。男どもは大変悔しそうでした。で、こういう瞬間でどっとアドレナリンが溢れ出すんだよね。「もう少し先まで行って、一匹捕まえようぜ!」っていうノリだったんだけど、私はもう、ヘロヘロ。寒いのと、横揺れで吐きそうだったので、この辺りでギブアップ。約3時間海の上で揺られた後、引き返しました〜。
船から降りて、どどっと疲れが出た。コケないように、ぎゅっと握り締めていた右手の親指に「マメ」までできましたー。寒さの中、ガイが常備している大きなジャケットを貸してくれたんだけど、それを着ている私を見て「浮浪者みたいだよ」と一言。ま、そうだろうな。髪の毛はぼっさぼさ、唇はパープル、鼻は真っ赤っか、目は涙目、歯はガチガチ。だったもんね。
私たちは収穫ゼロだったけど、しっかり大きなサーモンを釣って得意気なおじさんたちもいたよー。
重さを測っていたところ(↑)。約13kg。立派だ。
オフィスの窓に貼ってあった「良い女、望む」のポスター(↓)
「掃除ができて、料理上手、裁縫ができて、虫を掘り起こすことできて、サカナをさばけること。ボートとモーターを持っているべし。ボートとモーターの写真を送ってください。」
まじかよ。
かなり過酷だったサーモンフィッシングの便乗アドベンチャーに付き合ったGus。それなりに疲れたみたいで(途中、ちょっと震えてたし)、帰ってから5時間ほど、びくともせずに眠りこけていた。
疲れたけど楽しかったね〜。でも、次は、晴れて穏やかな日に行きたい。