久しぶりに。夢話。
さらっとスルーしてくださいねー。
*
もう日が暮れかかっていて、気温が下がり始めていた。お腹も空いた。とにかく宿を見つけないと、と、かなり歩いて回った。見知らぬ町。あちこちから夕暮れのやや慌ただしい生活の音が聞こえ、一日の終わりの混じりに混じったにおいが重い。ねっとりとする。
どこでもいい、とにかく休みたい。寝れればいい。
「空き室あり」と手書きで書かれた紙札が貼り付けてある扉をくぐった。
銭湯の入り口のようだ。「女」の扉と「男」の扉の間の高台(?)に女将さんが座っている。
「一泊だけお願いしたいのですが、空き部屋ありますか?」と聞くと、女将さんが「いくら持ってるんだい」と鼻先で聞き返した。私のポケットにあったお金を数えると、全部で230円。
手のひらにのせて女将さんに差し出した。「これだけです。」
「230円で泊まれる部屋があると思うのかい。」
「でもこれで全部なので、230円の部屋をお願いします。」
「女部屋かい?」
「はい。女部屋のほうがいいです。」
女将さんは私の手から小銭をとり、「こっちおいで」とまた鼻先で言った。
女将さんのあとを付いて女の扉の向こう側の廊下を歩いていく。がらがらと、一番奥の左側の扉を開け、ここだと目で言う。
その部屋は浴室だった。古い猫足バスタブが一つ、部屋の真ん中においてあるだけの部屋。
浴槽の隣に足ふきマットが敷いてある。それだけ。トイレもない。
「ここ?」と女将さんの方を振り返る。
「どこで寝ればいいのでしょう。。。」と聞いてみる。
すると女将さんはバスタブの向う側にある細長い窓に目をやり、「ほら、そこ、その窓の向こうに寝室があるから。」といって消えた。
どうするよ。あの窓の向こうって。
よじ登れないことはないけど。大きなリュックがひっかかっちゃうな。リュックはひとまずこっちにおいておいて、窓の向こうの寝室でとにかく寝よう。そうしよう。
と、登った。
くぐった。
リュック無しで、ぎりぎり、私のお尻も通った。
窓の向こう側は、私の寝室ではなかった。
男部屋だった。!!!
えええっっっ?!
えーっ。。。ここじゃ寝れないやん。。。
男部屋なので、おじさんとか男の子とかお兄さんとか、みんな腰回りにタオルをまいたり、短パン姿でうろうろとしていた。どこにいくでもなくいったりきたりしていた。
なんだか心細くなり「やっぱりバスタブにもどってそこで寝ようかな。。。」とまた窓によじ登ろうとしたとき、ふと、知っている顔が目に入った。
あっ。シニーシャだ!(シニーシャは以前一緒に仕事をしていたクロアチアのきれいなひと)
シニーシャと一緒だったら安心だ。良かったー。と、シニーシャに声をかけようと、うろうろする男たちをかき分けて近づいていくと。
シニーシャ。。。
すごいポーズをしていた。
すごい、シニーシャ!
あなたの股関節はどうなってんの? そんなむちゃくちゃなポーズができるなんて、知らなかったよ、シニーシャ!!
*
そういう夢でした(笑)やれやれ。
ひとはみんな隠された特技を持っているんだなぁ〜、と、感心しながらシニーシャを眺めていた。それがこの夢のメッセージかな。あはは。ちがうか。