職場の上司が「こういうの、日本では流行ってるの?」という一文を添えて、メールで写真を送ってきた。
げっ。
んなもん流行るかいなーっ! ったく、こういう質問をするひとって、未だに日本人は着物を着て、刀を腰にさしていると真面目に思っていたりするから怖い。
しっかし。この人達… こういう風に変形させた頭を「Bagel Head(ベーグルヘッド)」っていうらしいです。簡単に言うと、注射針で(体液と同じ濃度の)食塩水を皮膚の下に注入してふくらませて、ヘコミをつけるみたい。日が経つとこの膨らみは消えていくそうです。何がきっかけで頭の皮でベーグルを模倣しようと思いついたのか。ま、別に、他人に迷惑をかけることではありませんが、時と場所をわきまえて。ですね。
で、この、ベーグルヘッドを目にしてから、「ベーグル、作ってみたいな」という思いがちらつきはじめました。まさかベーグルヘッドに「ベーグル作りたい熱」をかきたてられるとは。
ベーグルって難しいやんね?めんどくさそうだし。買ったほうが安くて美味しい。
私と相方が大好きなベーグルは「モントリオールスタイル」のベーグルです。ニューヨークスタイルのモノよりも、ぎゅぎゅっと詰まっていて、チューイー(噛みごたえがある)かな。お気に入りのベーグルのお店は「Mt. Royal Bagel」。作るなら、モントリオールスタイルじゃないとね♪
…と、あれこれ調べまして。普通のパンを焼くのよりも、時間がかからなそうだし、やってみよー!
「ベーグルに挑戦するよっ!」と、張り切って相方に宣言したところ、「やめといたほうがいいよ。失敗するから。それにベーグルは石窯で焼くもんなんだって。」と頭ごなしに失敗予告を返されてしまった。くやし。「物事を始める前から、失敗するとかできないとか、そんな風に決めつけてたらね、なんにもできない人間になるよっ」と、仁王立ちになるワタシ。「ま、お好きなように」と後ずさりする彼。
こうなったら実践して勝負だ(←だれと戦ってんだか。ですが…)。
Montreal Style Bagelで検索して、ベーグル作りに初挑戦!
生地は気持よく伸びたし膨らんだ。茶色がかっているのは、モラッセスを混ぜたからです。
ちょいと発酵させすぎた… と思う。
ひゃぁ〜っ。こんなのでいいの? なんだかさ、よぼよぼなんやけど…
焦って慌てて風呂から引き上げてみたけど… よぼよぼさは変わらず… ふむ。
大体、ベーグルを湯がく理由はなんなんだろ。
ここでやめてしまおうか…と思いましたが。ええいっ、ここまできて焼かずにいてどうする。
焼きましたよー。
焼いたら「よぼよぼさ」は、ほんの少しだけましになりましたが。
相方の感想:これってさ、丸くって穴の開いた「パン」だと思って食べたら大丈夫。やっぱりね、ベーグルってね、修行が必要なんだってば。でさー、ポピーシードとゴマ、食べてると全部落ちてしまうんだけど… つけることに意味はあるの?
私の感想:ダメ。テクスチャーにやっぱりヨボさが残ってたし、フレーバーも思い描いていたのと全然違う。トーストしてバター塗ったら、ちょっとマシでしたが、相方の言うように「穴の開いた食べにくいパン」でしかなかった。種も全部落ちてしまうから、そのへん種だらけになるし。
相方:ね、これ、全部引きちぎって「ブレッドプディング」にしたらどう?なかなかいけるかもよ。
失礼極まりないオトコ。くやしいので、もう一回は挑戦してみたい。