Goodies#107: Joy of Cooking & ペスト

北米の家庭で「大変よく」見かけるクッキングブックと言えば「Joy of Cooking / ジョイオブクッキング」。アメリカの家庭料理がつまっている料理本。

ここいらでは略して「Joy=ジョイ」と読んでいる。
「Where did you find this recipe? 」 「Oh, it’s in the Joy.」ってな風に。

ジョイオブクッキング

左の古めかしいのが、相方が若い頃に買った1975年版。これがジョイの歴史の中で一番多く「売れた」んだって。まさに「お台所に一冊」になったのもこのバージョンより。新しいほうには、ベジタリアンレシピやお豆腐料理、アジアンレシピなど、ずいぶんと色んなレシピが加わった。でもね、この新しい版の「本の作り」は甘い!本の背骨がすでにぼろぼろになってきてます。

Joy of Cookingの初版は1932年に出版されたそうです。ミズーリー州に住むイルマ=ロンバウアーさんが、旦那様が自殺をし、金銭的にも精神的にもどうしようもなくなっていたときに、個人出版したのが始まり。苦境が生み出した料理本なんだ。

ジョイの索引は、基本的に「素材・材料別」に紹介されている。これは、使ってみるととても便利。たとえば、リンゴが腐るほど家にあって何を作ればいいかわからないときに、「りんご」の項目 を見てみるとリンゴのソース、タルト、パイ、クランブル、アプサイドダウンケーキ、マフィン、チャツネなどなど、リンゴのレシピが連なっている。アイデアが欲しいときには、ジョイの索引を見るに限る!と思ったりする。

残念なのは、「写真は一切のっていない」ということ。鶏の間接の切り方とか、肉の部位の名前などは、イラストで紹介されている。でも一つ一つのお料理は「説明」オンリー。出来上がりの図に食欲をそそられたり、作ってみたいという気持ちにさせられる私にとって、ジョイの様なお料理本はちょっと「つまんない」。

それでも、バイブル的な料理本。

土砂降りの中、ずぶぬれになって自転車で家に帰ると、冷蔵庫の中はすっからかん。あーん。幸い「バジル」がたくさんあった(まだ植木鉢に植わっていた)。ジョイで無難に普通の「バジルのペスト」をひいてみた。日本のレシピでは「ペストソース」とか「バジリコソース」とか呼ばれているのかな。

バジルのペスト

バジル+ニンニク+松の実+パルメジャーノ+オリーブオイル をミキサーに入れてういぃーんっとペースト状にするだけ。ちなみに。「松の実」ってめちゃくちゃ高いです。今年にはいって一気に値段があがったのはなんでだ。たまたま家に大さじ3ほど残っていた。ラッキー。

バジルのペスト

(げっ。フラッシュ強すぎ)

パスタにからめるだけ。ニンニクの分量は、いつも減らすのですが、それでも食べた後は「においます」ので注意。でもおいしぃです。相方は「魚臭いのだめ」なので、この段階でパスタに混ぜます。私の分には「アンチョビーペースト」を混ぜましたー。入れたほうが断然おいしいと思うのになー。

*参考までに*

Joy of Cooking: 75th Anniversary Edition - 2006
北米の家庭に必ず一冊あるお料理本♪ うふふ。

「Goodies#107: Joy of Cooking & ペスト」への8件のフィードバック

  1. 懐かしい(*^^*)
    ホストマザーもバイブルって言うてたからビクトリアうつってから買ったのを覚えてるわぁf^_^;)
    あそこから料理したことあったかな(・_・;
    今は思い出と共に実家にねむってるよ(・_・;
    しかし…料理うまなったなァ(^。^)

    1. へぇー Kayokoも持ってたーん?知らんかったー。一緒に住んでたときも、使ってるの見たことなかったで。
      すっかりお蔵入り? デザート系のレシピは使えると思う。特に、軽量カップだけで分量はかれるのが便利。
      料理うまなった? うーん。。。それはどうかと思う。。。限られたものしか作れへんし。。。ほんまに。

  2. 写真がいっさい載っていなくても、バイブル的存在の
    お料理本とは、、よほど実践的で充実した内容の
    優れものなんでしょうね・・・。
    しかも、長年に渡り愛読され続けているとは!!!

    ペスト!うちもみんな大好きです。
    パスタを茹でる時に一緒に、賽の目切りにしたジャガイモ
    茹でて、茹で上がったらペストと混ぜても美味しいですよ!
    あと、インゲン豆もペストと合うの~。
    ちょっとバリエーションつけたいときにお試しください~。

    1. はい、その通り。ジョイは確かにとっても充実しています。素材についても詳しく説明してあったりするので、よい勉強にもなります :-)
      イタリアにもそういうお料理本ってありますか?それとも、イタリアでは代々、家庭の中で受け継がれていくことがほとんどなのかなー。

      ペスト。本場イタリアのagiubigiuさんにお見せするのは恥ずかしい。(本音)
      素敵なアイデアありがとうございますね!インゲン豆にペストを絡めたことは、まだありません。やってみまーす!
      実は、agiubigiuさんのブログでも時々でてくる「長テーブルを囲んで家族みんなでのお食事」って、うらやましいです。楽しそー。

  3. うちも魚臭いのいやがられるので、アンチョビを使う料理はあたし用になることが多いです。
    この本、やっぱり人気ありますね。
    オリジナリティっていうより、安心してまかせられる定番がてんこ盛りってのは、実用度が高いです。
    写真がないのを補うくらいにレシピの質がいいのだと思います。
    うちにはこれのイタリア版か?とも思われる、Silver Spoonがあります。
    やっぱり素材別に載っていて引けるのがうれしい。
    (といっても実際はそれほどは使っていないのだけれど)

    あたし、料理本コレクションが趣味なので(自覚している)、たくさん持っているのですが、joyには迷いつつもまだ手を出していません。
    料理本は眺めるのも、みて作るのも大好き。

    1. なんでアンチョビ、いやがるんでしょうねー。おいしいのに。
      ジョイ、ご存知でしたか?確かに、一冊家にあると、安心するっていう料理本ですねぇー。ワタシはオーブン料理をするときに、よく参考にしてます。
      Silver Spoon、初耳です。調べてみよーっと。
      はい、ワタシもお料理本は見るの大好きです。作るのよりも、眺めて想像してうっとりすることが多いです。ははっ。

  4. 「写真は一切のっていない」
    あぁ、ありますよね〜、そういうの。少なくとも日本語のレシピには絶対ないタイプ。私もインディアンのバイブル1冊持っています。そして、そのイラストがちっとも可愛くないの、むしろ怖い . . .

    眺めるのも料理本の楽しみなので、開く回数は少なくなっちゃうんだけど、写真には誤摩化されない、ということなのかしらね。

    1. インディアンのバイブル?!それって、インド人の方のインディアン?それとも、北米のネイティブインディアン? 後者だったらすごい。どこで手に入れたの...

      写真ゼロの料理本って、レシピを読んで、じっくり想像しなきゃあならないのがメンドクサイ。こちらの料理好きな人は、この「想像する過程」が楽しいって言う。そんなものかな。
      やっぱ、写真。写真があったら、ぱーん!とインスパイアーされて、速攻スーパーにでかけるよ。でしょ?