Fort St. Johnを懐かしむの巻

旧友Sちゃんの今回の旅は、カナダに4泊。ビクトリアに2泊、フォートセントジョン(FSJ)に1泊、バンクーバーに戻って1泊、そして帰国という信じられない様な弾丸トリップ。最初、4泊だけだと知って「まじでー」って驚いた。その後予定を変更してFSJまで行くんだと聞いて「クレイジーっ!!」と叫んだよ。昔と変わらずマイペースなSちゃんは「普段から出張でこういうことやってるから~。日本国内でもちょっと移動したら2時間ほどかかるんだし、ソレを思ったらFSJに行くのも大したことないよ。できるできる。あははっ。」って笑っていた。

そして彼女は、ビクトリアからバンクーバー経由でフォートセントジョンへ。

車で行けば約1300kmの行程。かなり北なのです。朝晩は、すでに氷点下らしい。北だからね。
Sちゃんに、向こうに着いたら写真を撮って送ってね~って頼んでおいた。ブログで紹介してもいいって言ってくれたので、写真を並べまーす♪

Fort Saint John. 旅行では絶対に行かないトコロ。おいでと言われてもきっと行かないトコロでしょう。ネットもなかった20うん年前は、図書館でカナダ西海岸にある大学やカレッジのESL情報を探し、手当たり次第に「手紙」を送って資料を取り寄せた。Sちゃんと私が選んだのは「Northern Lights College」。私がここを選んだ理由は、単に一番早くに返事がきたから。ただそれだけ。運命ってそういうものなんだねー(なぁんて、しみじみ)。ノーザンライツカレッジから送られてきた資料の中には写真付きのパンフレットもあり、ホストファミリー制度も整ってるようだった。知っている人もいないのだし、とにかく「うちに来てくださいよ!待ってます!」っていうウェルカムな雰囲気のこの小さなカレッジとFSJという町を選んだ。

変わっていない…

今なら、海外のどこに行くにしても、事前にネットで手にあまるほどの情報を得られる。写真からの視覚的情報や経験者のりビュー、SNSのタグ検索なんかもできてしまう。「Pre-Net」の時代は情報が限られていたからこそ、未知への期待や不安があった。私も、送られてきたパンフレットの中の雪景色やビーバーダムやムースの写真を何度も見て、「こんなところに行くんだな~。これこそカナダなんだっ!」って胸をときめかせ想像を膨らませた。深く掘り下げて事前調査を「しない」性格なもんで(今も昔も。。。)、一旦「ノーザンライツに行くのだ」と決めてしまうと、カナダの他の大きな街のことなど「別の選択肢」について調べもしなかった。それでも、行ってしまえばなんとかなるもの!

そして日本からバンクーバー経由でフォートセントジョンへ。降り立ったFSJ空港ではホストファミリーが待っていてくれて、小さな空港を出ると3月終わりだというのに真っ白。大きな空! 何もないっ! これぞカナダ! って思った。その年の夏にサマーコースを取るべく通過したエドモントンの街を見るまで、カナダはどこに行っても「こんな風」(=FSJみたいになーんにもなくて、寒くて、おしゃれな建物はなく、森にはムースやビーバーがいる)なんだって信じていた。「無知の強み」というか「無知の甘い副産物」というか、それで幸せだった。

それでは写真を…

そう、この雰囲気。フラットで面白みのないこの雰囲気だ!

フォートセントジョンの様な町ができて廃れるどころか少しずつ大きくなっているのは、近郊に石油プラントがあるから。そう、仕事があるのです。オイルワーカー。Sちゃん情報では、ホテルが増え新しい家もたくさんできていたらしい。そしてなんと、スタバもあるんだってー!

Sちゃんにリクエストして「おさえてきてもらった」懐かしのマッケンジーイン。今は名前が代わり新しくなったらしい。

「ザ・イン」という名のホテルになったのか。

でも、建物の感じは変わっていない。色がかわっただけで。このホテルにプールがあったので、滞在客でもないのに忍び込んで泳いでいたっけな。一昔前はそういうこともできちゃったのでした。

ダウンタウン(というか、ただ町の中心だった辺り)で放課後、学生たちが集まっておしゃべりできる場所も非常に限られていた。中でも人気があったのは「ボストンピザ」!

今は。。。怪しい「マスタロー寿司」になっていた。

寿司屋に見えんっ。看板を入れ替えたら十分「マスタロー・ホームセンター」にもなれる。
それに。一体、マスタロー寿司はどこから寿司のネタを仕入れているのだろうか。Sちゃん情報では、FSJだけで寿司屋が4つもあるらしい!怪しすぎるっ。リポートに行きたい〜!寿司屋の看板あげて、ホットドッグとか売っているかもしれない。いや、すし飯にウインナーがのってるかも!あり得る〜。

この空。

あぁ、ここっ!そして針葉樹林。

ピースリバーだっ!だ

同じESLの中で車を持っていた友達と、少し遠くまでドライブにでかけたな〜。冬はスキーで。

そして、Sちゃんが記念撮影をしていたのが、これっ(↓)。

フォートセントジョンから南に車で約1時間ほどのところにあるドーソンクリークという町。知ってます知ってます。ホストブラザーがこの町でホッケーの練習してたもん。アラスカ・ハイウェイの出発点(知らなかったよ)。世界的に有名なアラスカ・ハイウェイ! そんなに有名だったなんて、これも知らなかったよー。

何もない平原と広い空。

ちょっぴりノスタルジックになってしまった。帰りたいとは思わないけど。

ある日、いつもの様に自転車でこんな平原を右手にカレッジに向かっていたときのこと。はるか遠くに黒い点が見えたのね。その黒い点が、どんどんどんどん大きくなって私の方に近づいてきた。すごい速さで。

大きな犬だった。狂っていた。ものすごい剣幕で吠えながら。クレイジー犬のターゲットが間違いなく自分だとわかり、必死で自転車とばしたなー。いやぁ、怖かった。

Sちゃんから送られてきた写真を見ながら、初めてカナダの北の小さな町に降り立ったときのことを懐かしく思い出してしまった。じんわりとにじみ出てくるようななつかしさ。ずいぶん長々と書いてしまった。20年後、今このときのことを振り返って「あのときあの選択をしていたから。。。だから今。。。」って思うようなことが、今起きているのかなぁ。こんな平凡な毎日の中で。なーんて思ったりもしたのでした。

Sちゃん、Fort St. Johnリポートありがとう!次回はもう少しゆっくりと遊びにきてね〜!

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「Fort St. Johnを懐かしむの巻」への8件のフィードバック

  1. 初夏から夏にかけてこの景色を見たら、日差しも明るいだろうし緑の色もあって、印象が違うのかな….と想像しながら写真を見たよ。それにしてもここに寿司屋が4軒ってすごいっ!何が出てくるんだろう??誰が握っているんだろう??お寿司屋さんで、本当にどこにでもあるよね。私が住んでいる小さな町にもお持ち帰り専門のお寿司屋さんが一軒、寿司レストランも1軒あるけれど、どちらも勇気がなくて行ったことないのー。笑 あっ、スーパーの冷凍食品コーナーにもお寿司の折り詰めがあるよ。解凍して、そのままお召し上がりくださいって書いてある。これも買ったことがないけれど。

    「縁」っていうのかな、人生を振り返ると、なんとなくそう思う。こんなこと、若い時には1ミリも考えなかったけれどね。

    1. Sachieさん、こんにちわ♪
      長く真っ白な冬が終わると、春にはどこもかしこも溶けた雪でドロドロのグチョグチョ。5月半ばくらいかな、ようやくスッキリして真っ青の広い空が広がるんだよ~。オーロラも普通に見えるよ♪ 当時は学生が遊べるトコロっていうのがものすごく限られてたからねぇ。しけたモールをぶらぶらしたり、みんなでテニス大会開いたり。なければないで楽しむ方法を見つけるんだよね。
      この寿司屋、興味あるでしょ?どんなものが出てくるんだか。でも、そちらの「冷凍寿司」っていうのもすごい!!
      人生を「振り返って見つめられる歳」になったんだなぁってしみじみ(笑)。こうしてSachieさんとブログで知り合えたのもひとつの縁だよね☆

  2. わー、その学校の選び方、私もそうそう!と頷きました。あの時代は本当に情報が少なかったから、想像とか勘で選ぶしかなかったよねー。私もいくつかの大学からお返事頂いたけど、最初に返事くれて感じが良いという理由で決めたよ。別の大学にしてたら、また全然違う人たちと出会って、違う経験をして、今頃全然違うところにいるかもなぁ。。。

    私も卒業して数年後に一度、街に戻ったよ。そのとき、ちょっとしたお店とか懐かしくってね。短い間に街も結構様変わりしてたなあ、田舎なのに(って思った)。カナダの写真だけど、なんだかちょっと懐かしい気持ちになりました。

    1. Umiさん、こんにちわ~♪
      あははっ。Umiさんも田舎留学組だったの? 小さな町の小さな学校で出会った人たちとは、特別な関係を築けたのかなー。今から考えたら、よくまぁあんなトコロに住んでたよなぁ、あんなに何もないところでよくまぁあれだけ楽しめたよなぁ、って感心しちゃうほど。そんな思い出をシェアできる友達ってさ、やっぱり特別。面白いよね、幾つかの選択肢の中から選んだひとつが、今につながっているんだもんねぇ。
      Umiさんは懐かしいその町を訪れて行ったんだ~。その場所に立つと、きっと色んな思い出があふれてきたよね。いつか家族みんなでまた遊びにいくかもしれない?? 

  3. 懐かしすぎる!
    スタバって!!

    是非、戻って、reportしてやー(笑)

    1. せやろー? あの町にスタバやでー(笑)
      Kayokoも一緒に行ってくれる? いひひ。。。一緒にマスタロー寿司いこー。

  4. 別のSちゃん より: 返信

    いーやー!!!!懐かしすぎるー!!!FSJ!!
    ボストンピザ好きだったのになくなったのー?
    私、マッケンジーインで人生初のエッグベネディクトも食べたんだよ。
    あれは美味しかったなあ。
    そして、あの当時は日本食レストランなかったから、たまに行く怪しい中華料理屋さんがご馳走だった気がする。

    なぜか食べ物の思い出ばかりが浮かんでくるよ。

    あれから20うん年、、、早いねー。
    いつか、みんなで行こうよ〜!
    でも、決死の覚悟がいるから、冬はやめようね。

    1. 別のSちゃん、おはよう~!
      やんね~? FSJを知っているみんなには是非是非見てほしくて、長々とこのポストを書いちゃったよ(笑)
      ボストンピザは別の場所に移ったそうよ。 わはは。Sちゃんのエッグベニーデビューはマッケンジーインやったん? 笑える~。
      このマスタロー寿司だって、きっと中国人経営だよ。 みんな若かったし、食いしん坊だったんだね。今回のSちゃんも、カナダにいる間に8キロ太ったって言ってたよ。がはは。

      みんなでツアー組んでFSJ行きますかね。 ぎゃーぎゃーとうるさいおばちゃんの小団体。地方紙にのっちゃうかも。
      えー、冬だよ、冬!みんなであのアグリーなフェイスマスクしよう!

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