つらぬきかくる くものいとすぢ

それぞれの季節に、「はっ」とするものはうまく散りばめられているんだなぁ。って。

秋の朝。朝露で光るくもの巣の季節になると毎年思う。

詩心のあるひとは、きらきらとした朝のくもの巣をみて一句詠んだりするのだろう。うーーーむ、とうなってみたけれど、なにも浮かばない。昔の人はどんな詩をうたったのだろうな、と、検索してみたら、古今集の中で文屋朝康の一句が出てきたよ♪

秋の野にをくしらつゆは珠なれや
  つらぬきかくる蜘蛛のいとすぢ

[秋の野の草葉に置く白露は玉であろうか。蜘蛛の糸がつらぬき通してかけていることだ。]

ぴったり☆

こんなにも時代の諸々のことは変わってしまったけれど、季節の移り変わりの中で感じる心は一千年以上も前となんら変わらない。一千年以上も昔に生きたひとたちのことを思い浮かべると、ふぅっと気が遠くなるね。

朝の通勤途中、もうそろそろ大学につきますよ、というこの小道で、自転車を横倒しにしてくもの巣を眺めた。

きれいね〜。

*おまけ:たまらんかわいい一枚

まだ生まれて間もないボーダーテリアのパピー。

ひくひくしてるっ。この小さなおちょんちょんと、ぽってりしたパピーベリーにむちゅぅーってしたいー。何度も見てしまった。

赤ちゃんはみんなかわいいなー。