貴重な体験:お医者さんは優しかった

日本滞在中、数日はぽかぽかと暖かかったけれど、ぶるぶると振るえる日のほうが多かった。気温はビクトリアと同じでも、日本の寒さは骨にしみた!

庭の椿
庭の椿

北米の家って大抵「セントラルヒーティング」のシステムがあって、一定の温度に設定するとどの部屋にいってもその温度。ところが日本の家って普通、ヒーターやクーラーを部屋ごとに置く「エリアヒーティング」でしょー? だから朝起きて部屋があたたまるのに時間がかかったり、夜中に起きてトイレに行くのがめちゃくちゃ寒かったり、お風呂場は湯けむりであたたかくても、脱衣場が寒かったり。このことは相方に説明しておいたし、彼も頭では理解していたものの、実際に経験すると体に「こたえた」みたい。相方はCOPDっていう肺疾患を持っていて、普通の人の半分ほどしか肺が機能しないのです。それもあり、寒い→暖かい→寒いの繰り返しをするとすぐに風邪をひいて器官系がやられてしまう。電車もそう。電車の中はがんがんに暖房がきいているのに、外に出るとびゅうびゅうと寒い。この温度差に体が対応できない。案の定、ひきました。で、私も昔喘息持ちだったからわかるんだけど、器官に来ると胸が重たくなって呼吸がしんどくなる。そういうちょっと怖い状態になって、これはやばい!と。こういうときのために薬を持ってきていたんだけど、それも全然効かなくて… で、滋賀県に二人だけで温泉旅行に行く予定だったんだけどキャンセルして(涙)、代わりにお医者さんに行ったのでしたー。

それも、市民病院の救急に。相方、日本の救急病院を経験するの巻。

もちろん、日本の保険証なんてあるわけないし、「あぁ。。。ものすごい大金を払わされるんだろうな」と覚悟をして行きました。行く前に母が病院に電話をかけて、症状や状況を説明して「じゃ、救急で診てもらったほうがいいですねっ!今から行きますからっ」って相方の名前まで残しておいた。で、一般診察ではなくて、救急エリアで待つことに。その間に、3回、優しい看護婦さんが体温をとったり、インフルエンザのチェックをしたり、「もうちょっと待ってね」って言いに来てくれた。カナダの救急なんてね、心筋梗塞とか脳溢血とかそういう症状がない限り待ち続けるらしい。その待ち時間が尋常でなくて、6時間とか、ざら。だから私も「やれやれ。。。何時間ここに座ることになるんだろう」とゾッとしていたのでした。

ところが。半時間ほどたって「◯◯さーん、はい、こっちに来てくださいねー」って、相方の名前が呼ばれた。おじいちゃん先生。英語はほとんどわからないので、私が間にはいったんだけれど、常に相方の目をじっと見ながら日本語で説明をしてくださった。相方はもちろん先生の説明が全くわからない。だけどそうして顔を見ながら親身になって話してくださったことで、相方は心から安心したようだった。結局、インフルエンザでもなく肺炎の兆候も全くなし。でもおじいちゃん先生は、「COPDをもっていたら心配になるのはよく分かるよ。だから来てよかったんですよ。でも安心しなさい。オッケーオッケー。」って相方の肩をぽんとたたいてくださいました〜。

第三者、それもお医者さんに「大丈夫」と言ってもらえたことで、一気に安心し、その後はめきめき食欲も出てきて元気になった相方。本当に、病は「気」の部分が大きいなって思った。それから、この経験からも「言葉が分からなくても気持ちは伝わるもんだなぁ」って実感したヨ。

さて、覚悟をして診察料を支払いに行ったワタシ。最初に手続きした時も「保険証なしで救急料金も追加になりますがそれでもいいですか?」って聞かれていたし… ざっと500〜600ドルは軽く支払うことになるのだろうと思っていたのですが。

なーんと。6500円。お薬が2000円。嘘だー!びっくり。

庭の鯉
父の鯉たち

「日本のお医者さんは丁寧で優しかったなぁ。。。救われたなぁ。。。」と、相方。日本って、病院でもサービスが素晴らしいねーと、心から感心していた。ほーんと、こんな経験できないよなぁ〜(もうしてほしくないけどねぇ)と、ワタシも地元の病院のおじいちゃん先生と看護婦さんたちに感謝感謝。帰国中、そんなダウンタイムもあったのでした。

*おまけ:久々にDoodle:White Rabbit 1.

白いうさぎ。最近よく頭をよぎるので。First trial. →☆Doodle

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「貴重な体験:お医者さんは優しかった」への16件のフィードバック

  1. ええー!?そんなことがあったの?大変だったねー。滋賀も行かなかったなんて知らなかったよー。でも大したことなくて良かったね。救急なのに、おじいさん先生がいたっていうのが良かったね。救急は経験の浅い先生がいることが多いので、、、。

    私、歯の詰め物が取れちゃったの。歯医者に行かなきゃいけなくなったんだけど。アメリカの歯医者、、行きたくなーい!
    言葉分かんないけど、大丈夫かなあ、、。

    1. Chamjamちゃん、やっほー。
      あれ、メールで言わなかったっけな? そうなのよ、滋賀に行けなかったよー。代わりによっちゃんとお母さんが行ってくれて助かったけど。
      そっか、救急は経験の浅い先生が多いの? ラッキーだったんやねっ。 ほんとね、親切で丁寧に説明してくれたよ。出してくれたお薬の説明も、すごくわかりやすかったし。

      げっ。歯の詰めものとれたん?! 歯医者、見つかった? アメリカはどうか知らんけど、カナダはね歯医者さんのクオリティいいんよー。詰めるだけなら大丈夫さっ。口の中に銀の詰め物があったら、びっくりされるよー(笑)

  2. 良いお医者さんに巡り会えて、本当に良かったね。papricaさんがついてくれているとは言え、相方さんも少し不安だっただろうね。二人だけの温泉旅行は別の機会に行かれますように。椿の写真、清楚な雰囲気がして、とっても綺麗。

    1. Sachieさん、ありがとうー☆
      ほんと、あの日のストレスレベルは。。。もう、どうしようかと思ったよ。相方なんて夜中にうなされて、「あぁ、僕はここで死ぬんだ」とか言ってたし(苦笑) 
      ああいう状況って女性のほうがぜったいに強いよねっ(断言っ)。ほんと、温泉旅行は仕切りなおしだよ。今度はいつ一緒に帰国できるんだろ。。。(遠い目)
      この椿、きれいでしょ? 一本の木に白い花や、赤い模様の入ったのや、色々。みんな可愛らしかったよ♪

  3. 海外で病気になると
    本当に困りますよね。
    私も海外旅の際には 家中の薬を持っていきます(笑)
    もし病気になっても 長時間待たされる~
    いや その日には見てもらえない~などと
    コワイ話を聞いているので いつもビクビクしています。

    おじいちゃん先生は 特に優しくて いい先生だったのでしょうね。
    今年の春は 気温のアップダウンが激しすぎ~
    診察代もリーズナブル価格で良かったですね。(^-^)

    1. nonさん、いつもありがとうございます~♪
      そうなんですよね、勝手がわからないから相方はすごく不安だったみたいです。ま、言葉のわかる私でさえ不安でした。保険証もないし、北米だったら外国人が救急なんかに駆け込んだら。。。何時間待たされて幾らぼったくられるか。。。普通の患者さんと同じように扱ってもらえたし、すごく優しく丁寧な先生で一気にホッとしました。あぁ、ほんと、どうなるかと思いました。

      そちらは桜が満開のようですね♪ 気持のいい春を楽しんでくださいネ!
      p.s. トマト、とっても美味しそうです!

  4. アメリカの医療費の話を聞くと、日本に生まれてよかったと思うけど、カナダもアメリカ並みですか?イギリスやスウェーデンは、日本以上に恵まれているようにも思うけど…。ま、何はともあれ大事にならなくてよかったですね。
    ぼくがいまかかっている先生はアメリカでの経験が長かったようで、説明が分かりやすく、患者が納得するまで話し合います。でも、そのせいで待ち時間が長くなることも。ぼくは、切開する手術はしないとか、あらかじめいざという時の希望をつたえています。大変な機器もあったけど、すごいテクニックで救われたこともあります。
    もし今の先生に出会っていなかった、ぼくはいまごろ天国です。
    ご主人、たいせつにね。人生は、ひとりよりふたりが幸せです。

    1. asoboさん、こんばんわ!
      うんとね、アメリカに比べるとカナダの医療制度はずっといいよっ。ちゃんとファミリードクターにつけるし、アメリカのようなややこしくて高額な医療制度ではないから。でも、救急病院の現状はひどいよ。私だって何があっても大きな総合病院には入りたくない〜って思うもん。ベッドの数も看護婦さんの数も全然足りていないらしいし。
      asoboさんの周りには素晴らしいひとがたくさんいるね。この先生もだし、子供の頃 asoboさんの周りにいた大人の人たちも素敵だったもんね。
      「ひとりよりふたりが幸せ」。本当にそのとおり。できないことに焦点をあてるんじゃなくて、できることを一緒にする喜びを大切にしなきゃいけないね。

  5. パプリカさん、

    わかるー。言葉はもちろん大事だけど、コミュニケーションのスキルとlanguage proficiency は違うよね。そのお医者さんも看護士さんも前者の方のスキルはあるんだよね。人間性ってことよな。

    相方さん、よかったねー。旅先で病気って大変だったね。私も、日本に行った時、インフルエンザになって病院に保険なしでいったら3000円くらいでビックリした!

    良い週末をね〜。

    1. kumasakiさーん、こんばんわ!
      ほんと、どうなるものかって心配だったんだけど、いいお医者さんと看護婦さんに診てもらえてホッとしたよ〜。相方も言葉はわからなくても、気持は伝わるんだよね。アリガトゴザイマス、って繰り返してたよー。
      日本で保険証なしでまず「診てもらえる」っていうことにびっくり! 多分、一般診察で待っていたら3000円くらいだったんだと思うヨ。 

      今日は野良仕事日和。今年はどこに何を植えようかなーって考えながら、土を入れましたよん。Kumasakiさんはプラン立てた?

  6. sankichipippimegu より: 返信

    Papricaさん、こんにちは~

    お庭の椿は、乙女椿ってのかな?薄ピンク色が上品です。お池の鯉もご機嫌におよいでいますね。
    それぞれ鯉にも名前つけてもらってるのかな?(*^-^*)

    旅先での体調不良……相方さん不安でしたでしょうね。でもいいお医者さんに診てもらえ、安心されて良かったです。日本に対する好印象がプラスされてなんだか嬉しいです。
    3月末からNYの友達が一時帰国していて、色んな話をするのですが、医療事情の話題も結構出てきます。 日本の保険制度ってまあ取り敢えず有り難いってことかなぁ…

    ↓レイコップってそんなに良いものですか?
    『干すより綺麗レイコップ』ってCM聴きますが。
    我が家はダイソンで、ブイーーーンです。

    1. sankichipippimeguさん、こんばんわ〜♪
      椿の名前。。。スミマセン、知りません。。。コレ、今年はほぼ白に近い色で咲いているんですけど、去年はほとんど全部に赤い斑点がたくさんついていたんですよ。不思議です。
      鯉には名前があるみたいですけど、父しか知らないみたいです。人がのぞくと、「餌くれ〜」って寄ってくるのが面白いです。小さい池でよくまぁ、ここまで大きくなって、という感じです。

      そうですね、相方にとっては貴重な体験となりました〜(私は疲れましたっ)。日本って、病院でもサービスがいい、人がすごく親切、って感心してました。また日本に行きたい?って聞いたら、もちろん!って。心から楽しめたみたいです♪
      日本の医療、100%完璧ではなくても、アメリカと比べたらずっといいと思います。それに、専門の先生に診てもらえやすいのも日本のような気がします。カナダではファミリードクターにまず診てもらって、そこから専門医と予約をして。。。と、とにかく時間がかかります。ま、でも、アメリカよりは良心的ですネ。

      あ、ダイソンがあればそれで十分ですよねっ。レイコップは確かに細かいホコリも全部吸い取ってくれるみたいです。今日もしましたよー。寝るときに気持ちがいいです☆

  7. papricaさん、日本では色んなことあったのね。何もかも初めての相方さんの
    心境お察しします、ブルトンさんもそうだったなぁ。
    優しいお爺ちゃん先生でよかったね、日本は皆優しくてじんとしてしまうよね。
    そう言えば私のカメラ、相方さんのとお揃い(正確には相方さんのより一つ古い機種)papricaさんが以前ここで紹介してくれてて、papricaさんの写真いつもキレイだなって思っていたので、数年前に日本に帰った時に買いました。
    私も知らずに水彩画タッチになってたことがあって後で気付いてびっくりしちゃった。カメラとっても気に入っています、遅ればせながらありがとう。
    papricaさんのご実家は京都なの? いいなぁ。。

    1. poteriさーん、こんばんわ!
      ブルトンさんもうちの相方と同じようなこと経験されたの?! ブルトンさんは日本語話せるのかな。。。うちはゼロなので、ホント、おんぶにだっこ(ビッグベイビー。。。)。私は疲れたー。
      そう、そうなんです、日本語でね、優しい言葉をかけてもらうと余計に「じぃ〜〜〜ん」ときちゃいました。日本語っていいなぁ、って病院でも実感(笑)

      へー! poteriさんのカメラってうちの相方のと一緒のソニーなのですか?! わー、なんだか嬉しいな♪ 私は彼のカメラのことはよく分からないんだけど、ずいぶん気に入って大切に使ってるみたいですよー。色合いがすごくきれいだな、って思いながらのぞいてます。 あ、そうなんですよ、育ちは大坂なんですけど、今は京都(の端くれ。ひと駅乗ったら大阪府のところです)

  8. 遅くなりましたが、お帰りなさい〜!
    途中、病院に行くことになってしまったのは、大変だったかと思いますが、大事にならなくてよかったですね。
    私たちも去年帰国した時に、旦那さんがお医者さんにかかることになったんですが、海外に比べると保険なしでも思ったより良心的な値段ですよね。しかも事後手続きを済ませば、クレジットの旅行保険で全額戻ってきました。
    お土産編のレイコップ、気になります!
    マットレスだと外に干せないので、こうゆうのあったら便利ですよね。今度の帰国時に私も買ってみようかなぁ〜

    1. ayatingさん、ありがとう〜♪
      そうそう、まさかの救急病院。冷や汗モノ。でも、ほんと、日本って国は人がやさしいなぁ、ッて思ったよ。もちろん、みんながみんなじゃないけれど、平均してみんな親切。相方も感心してましたー。
      クレジットの旅行保険? え??? それって予めはいっておくもの、ですよね? 私たちの旅行保険とはちがうのかな。私たちのは最初の500ドル(だったかな?)は自腹なの。
      レイコップ、密かに。。。おすすめっ。 ほんとにね、お布団を干したみたいな「かる〜いいい匂い」がするのー♪ 私はやや花粉症のケがあるので、助かってますっ。是非っ。