旬の苔で苔玉づくり

気温がほんの少し上がり日が長くなり、しっとりと潤うこの時期(潤いすぎてびちょびちょなんだけど)、苔たちがとってもきれいです。

暗くて長い冬の終わりにみる鮮やかな苔の緑色には、春の初めに咲く花たちとはまた違う鮮やかさがある。

散歩道でも道の傍らや木々の幹に苔色。北側に面した屋根の上からもぽとりと落ちてくる苔のかたまり(↑)。カラスが苔の下にある(いる)ものをつついているときに落ちてくる。ひゅんひゅんと伸びているのは「さく」とも呼ばれる「胞子体」。これがまたかわいらしい。

こんな風な毛足の長い(?)のもあるよー。

うちの裏庭も、芝生に見えているようで実は「苔なのよ」というエリアがたくさんある。全体の三分の一が苔かなぁ。探してみると数種類ほどあり。ほらね↓↓

苔には大きく分けて二種類あるんだって。「acrocarpous(A)」と「pleurocarpous(P」。Aの特徴は全体的にこんもりと盛り上がり育ちが遅い。Pの方は平べったく自由に広がっていくタイプ。胞子体が中心部にある。育ちが速い。

Aの例:スギゴケPの例:ハイゴケ

 

Wikiで見つけた「苔の生育サイクルの図」。わかりやすい図解です。こうしてみると、あのひょろりと伸びた「さく」のひとつひとつにたくさんの苔の命がつまっているのがわかる。

Wikiより

さて。めちゃくちゃ長い前置きでスミマセン。「苔が潤う季節になったら作りたいなぁ」と思っていたのが「苔玉」。ネットで見ていると、最近では北米でもkokedamaブームらしい。でもね、作るのなら日本の赤玉という粘土質の土を使うのが断然楽ちんで簡単! このあたり(北米)には赤土が売っていなくて、英語でKokedamaの作り方を見てみると大抵は「Bonsai soil(盆栽用の土、左上)」をPeat moss(右上)に混ぜて(下)使っている。

盆栽用の土、ピートモス、混ぜたもの

この二種類を半々に混ぜ、水を加え、手でぎゅっと握ったときに形になるくらいまで湿らせる。ところがね~、これ、そんなに簡単に形にならないのです。赤土だったらぎゅぅっと握ればお団子になるのだろうけれど、盆栽土は湿らせてぎゅっとにぎっても、ツンとつつくとボロリと崩れます(汗)。

それでも無理やり。。。(そうしろ、ってYoutubeでも言ってたしー)

くっちゅいたじょー。 って言いそうです。

そぅっと形にして半分に割り、その中に植えたいものを入れて(のせて)また半分をかぶせる。そしてぎゅっと握る。そしてまたそうぅっと苔を貼り付けてぎゅっと握る。糸をくるくると巻いて固定! 糸ではなく、ガーデニング用の麻ひもなどを使うとそのまま「吊り下げられる」苔玉になります。日本にある赤土を使えば、きっともっと小さくて可愛らしいのも簡単に作れるんだろうけれど、こちらの土ではどうしてもソフトボールほどの大きさになっちゃう。

多肉ちゃんとよくわからない名前のツタ系の草(?)を包んでみたっ。記念写真!

場所を変えてもう一枚っ。

こういうの見ていると名前をつけたくなりますね。ジョニーとボビー。そんな感じ?

ツタの方(ボビーくん)をメイソンジャーにいれて。。。

職場のカウンターにおいてみた。お昼過ぎにカウンターの前で、パートの男の子が二人「なにこれ?」と指差しながらニタニタと笑っていた。「苔玉っていうんだよっ。Moss-BallIsn’t it pretty??」と嬉しそうに説明する私を見てまたニヤニヤ。なんで笑うんっ???と問い詰めると、「いやいや、一体なんなのかわかんなくってさ、丸いし。。。」「だからね、小さなプラントを土でくるんでそれをまた苔で包んだのー。いいでしょ?」男二人:「えー?作ったの?(にたにた)Am… Good, yes, it’s good hehehe…..

若い男の子には「笑えるモノ」らしい。でもさ、このまま枯れてしまったら、ただの茶色い団子になるのね。そうなったら私も笑うだろうな…ま、これは私の第一作目。今度はもうちょっときれいに作れるように頑張るー。

しばらく水に浸し、あとは霧吹きなどで水やりをするんだって。枯らさずに緑を保てるかなぁ。多肉ちゃん、育つかなぁ。上手な人はシダを使ったり、球根を埋めたりして花を咲かせたりしている。テラリウムを作る人もいる。

ちょうどいいお皿がなくて。。。ジョニーくんをこんなのにのせてみた。

いくつか作って庭に転がしておいて、そのまま育つかどうか試してみたいなー。庭の苔たちは何もしなくても育ってるから。うふふ。
苔玉でしたっ。

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Goodies#121:  苔むす

苔の清々しい緑には、自然にひきつけられる。なんとなくほっとする。

苔むす

万葉集や古今和歌集、日本の国家にも「苔むす」という言葉がでてくる。そんな風に昔から「苔」と特別な関係(?)を築いてきた日本人の「血」には、「苔に対する特別な想い」がインプットされているのだろうか。

...とはいえ、日本庭園を訪れた外国人さんたちだって、苔むした細道やお地蔵様を愛でるんだから、日本人が特別ってわけでもないか。

...と。苔の細道を通り過ぎながら思った。いつも自転車で通る Mystic Vail です。

苔という日本語は、「木毛」又は「小毛」に由来するらしいです。木に生える毛、小さな毛、だもんね。

苔むす

苔にも色んな種類があるでしょうが、この辺りでよく見かける「木の幹の北側に育つ苔」は、毛足(?)が長くふさふさとしている。

転石苔むさず」という諺。英語では「Rolling stone gathers no moss 」。イギリスでは「腰を落ち着けて長く一つのことを続けないと成果は上がらない」の意味に取るのに対し、北米では一般に、「常に変化するものは、古びることがない。」と解釈されるらしい(ウィキより)。苔むすことが「良し」なのか「悪し」なのか。

私は「苔むして良し」→イギリス版の理解をしてました。アメリカでは、どんどんと変化し新しいものを追い求め、苔も生えないくらいつるつるでいることが良し。と理解されているんだぁ。知らなかった。

苔むす

諺の理解の仕方にも、お国柄がでてますか。ね?

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