Goodies#41: Tanikawa Shuntaro/谷川俊太郎の一遍

夏の間は図書館の中の「仮のオフィス」で仕事をしている。本来の仕事場が工事中で使えないので。気分転換になっていい。

今日は図書館のエレベーターが壊れていたので、いつもは通らない「日本語文学」のあたりを横切ったときに、谷川俊太郎の名前が目についた。谷川俊太郎の作品で、私の好きな詩がのっているのが「62のソネット」。あるかなぁ、と探してみると…

あった。英語版:“62 Sonnets & Definitions” / Tanikawa Shuntaro”

62のソネット

この中で好きな一遍:41

Gazing at the blueness of the sky
makes me feel I’ve a place to go back to,
though the escaped brightness has none.

Sunlight everlastingly lavishly expends itself.
Even after dark, people are busy picking up its pieces.
We are basely born
and don’t know how to rest well, like the trees.

The window contains what is overflowing.
I am estranged from people
because I want no room except the universe.

To be is to ingure space and time,
and the pain reproaches me.
When I’m gone my health will return.

原文:

空の青さを見つめていると
私に帰るところがあるような気がする
だが雲を通ってきた明るさは
もはや空へは帰ってゆかない

陽は絶えず豪華に捨てている
夜になっても私達は拾うのに忙しい
人はすべていやしい生まれなので
樹のように豊かに休むことがない

窓があふれたものを切りとっている
私は宇宙以外の部屋を欲しない
そのため私は人と不和になる

在ることは空間や時間を傷つけることだ
そして痛みがむしろ私を責める
私が去ると私の健康が戻ってくるだろう

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何年英語で生活しても、やはり、詩は母国語で読むのがいい。

青空をみると思い出す一遍でした。