リナ・ウェルトミューラーの作品と大好きなジャンカルロ・ジャニーニ

古い映画を見ている。相方と歳の差+文化の違いがあるので、彼には音楽や映画や本を色々と紹介してもらう。今、若い世代のことをミレニアルとかジェネレーションYとかZとか言うけれど、60sを謳歌してきた彼の世代は「ゴールデンジェネレーション」って呼ばれたりするらしい。私から見ても、60年代のアメリカを経験した彼を羨ましく思うことがある。現代に比べると、色んな面で「自由」で「安全」だった。今と変わらず、アメリカは戦争にどっぷりと浸っていたものの、人々が希望を抱けた時代だったよね。ヒッピーのゆるく平和思考でフリーセックス、フリードラッグを楽しみ(みんながみんなそうだったわけではないけど)、今はというと「フリーWi-Fi」を楽しんでいる、Golden Generation。そしてきっとそんな時代だったから自由で力強いアートが生まれたんじゃないかなー。

前置きが長くなっちゃったけど、そんなわけで、相方から古き良き時代に生まれたアートを紹介してもらうことが多いのです。3週末かけて、イタリアの女性監督リナ・ウェルトミューラーの作品を見ている。

Love and Anarchy」「Seven Beauties」、今週末は「Swept Away」を見る予定。Swept Awayはずっと前に見て衝撃をうけた(マドンナのじゃないよ、原作ネ)。最初の2つをみてもう一度見たくなっちゃった。素晴らしい「Film」です(と。単純極まりない感想)。心に染みた。

近頃の映画(特にハリウッドのもの)は、特殊効果やデジタル編集されているので視覚的に「すごい!」とか「ぎょっ」とするものが多い。だけど、物語性に欠けていてどうも物足りなく、映像としては思い出せてもストーリーが心に残らないのです(私の場合)。そういう意味で、デジタル技術のほとんどなかった時代の映画はとても新鮮。主役はストーリーであり、役者さんたちの演技力だから。アメリカの60s、70sの映画(最近見たのでは「One Flew Over the Cuckoo’s Nest」や「The Deer Hunter」など)を見ていて「こういう映画を作れる国だったんだ」って感動したりする。Just a simple story、All about people’s life、なんだもん。

リナ・ウェルトミューラーの3つの作品全てで主人公を演じるのが「Giancarlo Gianini(ジャンカルロ・ジャニーニ)」。

ジャニーニとマリアンジェラ・メラト(Swept Awayより)

大好き〜。なんて美しいひとなんだろう!

って思わない? かっこいいとかセクシーというより、美しい。特に彼のこの目!

目は口ほどにものを言うっていうけれど、ジャニーニは目だけで万国共通言語を語れる。Seven Beautiesの中に5分ほどど裁判所のシーンがある。セリフが全くないのに、何を伝えようとしているのかはっきりとわかるのー!これには驚いた。ジャニーニだけではなく、ウェルとミューラーの映画に出てくる役者さんたちの演技力は素晴らしいです。とりあげられているのが第二次世界大戦の残酷で痛ましい時代設定であったり、サドマゾヒズムやバイオレンスもあるのに、ウェルトミューラーのテンポの良いストーリーの運び方・見せ方あってか、どろどろと重たくなく笑えたりもするのです。伝えたいものは戦争のもたらした残酷さや人間の醜さではなくて、その時代を生きた人たちの生き方・生き様、の様な気がした。

もし機会があれば、是非見てみて~♪

余談ですが。Seven Beautiesの中で強制収容所の看守を演じるShirley Stoler。トランプに似てる。言っちゃ悪いけどすんごい似てる。素晴らしい演技です。

ネットで見つけたジャニーニの写真で一番好きなの。

最初の奥様と。スタイリッシュだし、何よりクレイジーな髪が好き。

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