散歩でのつぶやき

霧雨(drizzling rain) の中 、フトコロにカメラを入れて夕方の散歩。そう、首からかけたカメラを、文字通り「フトコロ=犬の散歩用ボロボロジャケット」の中にしまいこんで。雨が降る、というよりも霧の粒子が膨らんで漂っているような天気だったから、傘もささずに出かけた。

散歩道で

夕方の散歩は、海に行くか丘に登るかの2コース。歩きながらGusに「Which do you wanna go today?」と聞いてみる。「今日は海にしよう」って答えがかえってくるわけではないけれど、話しかける。誰かとすれ違うこともほとんどないので、Gusに話しかけるか、一人でブツブツと物を言いながら歩いていることが多い。今日あったことや思いついたことなどを片言の伊語で言ってみたりもする。

Gus

毎年この時期になると、散歩の途中にふわっといい香りがする。去年も同じことを書いたと思う。その香りの出処が何なのか未だにわからない。軽く鮮度の高い(?)甘い香り。甘ったるいとろみのある種類ではなくて、フリージアのツボミを冷凍したような(わかります?)。毎年必ず。ふっと匂った時に、辺りを見回すのだけれど花は無し。数カ所で同じ香りを嗅いだ。

香り、というと、私は匂いに敏感だと思う。人と比べられないから断言はだきないけれど、ぼーっとしているときにふっと嗅いだ匂いで我に返ったりする。今朝も、ベースメントの事務所に行き、階段をのぼって自分の担当のスポットに戻る途中、誰もいない踊り場に「におい」が残されていた。しばらく考えて「あ、これはJさんだ」と気づく。階段を上がってみると、50mほど先をJさんが歩いていた。敏感だからかどうかはわからないけれど、自分にとって「不快」だと感じる臭いを嗅ぐと、どうしようもなくイライラする。一般的に「くさい」と言われる臭いに絶えられないというのでもなく、微妙に特別な汗の匂いとか。そういう匂いを放っている学生さんのヘルプをするのはとても辛い。逆に自分にとってとても好ましい香りを放っている人が通り過ぎると、手を止めて顔を上げて確認する。

匂いの持つ情報。Gusは匂いからどれほど深い情報を得ているのだろう、って思う。そうそう、匂いといういと、Patrick Süskindは「香水―ある人殺しの物語(Perfume)」の中で「匂い」というものを言葉で見事に描写していたと思う。映画化もされていたけれど、本で読むほうが、盲目の主人公が匂い・香りを通して見た世界が見えてくると思った。

空がない

今日は「空」と呼べる空がなかったなー。

あれこれつぶやきながら歩いていると、タヌキが道を横切った。タヌキってさ、どうしてあんなに姿勢悪く背中を丸めて歩くんだろうね。申し訳無さそうに。ま、そういう体の作りなんだろうけれど、どうせなら2本足で歩いたらどう?って提案したくなる。

散歩中に浮かんでくる「思い」って、comes and goes and disappears. ですね。

*おまけ:

久々に。今夜は麻婆豆腐・オンリー。

麻婆豆腐

 

instagramlogo

にほんブログ村 海外生活ブログ カナダ情報へ
今日もご訪問どうもありがとう。
←ぽちっと One Click嬉しいな♪