龍安寺と金閣寺

旅レポート、あと少しお付き合いを〜。

京都。といっても広い。私が行ったことのないところだってたっくさんある。で、今回、相方に「何を見たい?」って聞いたら「君に任せる〜。あ、でも、石の庭は見たいな。」ってことだったので。龍安寺→金閣寺というお決まりコースを行ってみることにした。京都駅からタクシーで龍安寺まで。このときのタクシーの運転手さんは面白かったー。すんごいお喋りで、71歳だけどマラソン大好きで、100kmくらい走れちゃうよって。フルマラソンなんて短すぎてつまんないよ、って。。。おっちゃん、すっごいなー!って感嘆の声をあげてしまった。

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晴れてはいたものの風の強い日だったっけ。そして。禅寺って建物の中に入っても、風がつぅ〜つぅ〜で、寒いっ。相方が何度も「昔のお坊さんたちはどんな格好をしていたの? 毛糸の靴下とか履いてもよかったの?(んなわけないでしょーが)」って聞いてきた。方丈内部のふすまに描かれている墨絵も素敵だったな。

龍安寺

龍安寺は実は私も初めて。写真では何度も見たけれど、実際に訪れてみたのは今回が初。ちゃんと15個の石が見えるかな〜。↓↓のミニチュア石庭。あれ?15個ないんじゃないの?

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そして石庭。

写真にはおさまりきらない。でも、何をおさめたかったのかというと、ここに立ったときふぅっと感じた不思議なエナジー。エナジーというかなんていうのか、肩の力がすぅっと抜けて冷水が頭の天辺から足先まで注がれたような、そんな感じ。そして言葉がいらなくなる。

龍安寺

相方ともあとで話したんだけど、ありきたりの言葉で言うと「清められる」感じ、なのかな。色んな想いとか感情とかが一瞬ふぅっと吹き飛ばされて、心が真っ白になったような感じがしました。

龍安寺

この石庭を眺められる方丈の縁側はぽかぽかと温かくて。ずっとここでぼぅっとしていたい気分でした。

そう、そう感じていたのは私たちだけではなく。。。

龍安寺

電線にとまるスズメの様に、みなさん静かに石庭を眺めていた。

↓↓ 相方の「ガイコクジンチック」な一枚(笑) 彩りが春らしくてかわいらしいよね〜。

龍安寺

見にくいのだけど、↓↓は日本最古の椿なんだって。一重で小ぶりの赤い椿。

龍安寺

大きな仏像とか何もない禅寺。今回、とても好きだなぁって思った。寒かったけれどずっとココに立っていたいなっていう気分に慣れたのも禅寺。お寺から一歩出ると車やバスが走る京都の街だというのに、お寺の中は全くべつの空気が流れていた。

龍安寺はお庭もきれいだった〜。

龍安寺

人もそれほど多くなかったし、ゆったりと見ることができたよ。相方と二人して「きれいだねぇ」って眺めたのは、色濃くきれいに整えられた「茅葺きの屋根」。柔らかい線がみごとでした。

龍安寺

こういう屋根ひとつをとっても、手入れや維持することのできる職人さんが必要だもんね。その技術がいつまでも受け継がれていきますように。

龍安寺

私たちが訪れた3月初めは、まだ梅が咲いてたよ♪ 古い梅の木の枝と淡い色の梅の花と、鮮やかな苔の色。うっとり。きっと、雨の降る季節はもっと苔がしっとりとしてきれいなんだろうな。

龍安寺

龍安寺をこうして歩いているときに気づいたのは、訪問していたひとたちがとても静かだったこと。そして、みんな「ゆっくりと」歩いていた。このことに気づいたのは。。。

龍安寺をでて金閣寺に行ってから。金閣寺。。。すごい人だった。大勢の中国人(と他のアジア人)。決めつけてしまうのは良くないとは思うけど、中国の人たちは「キンキラしたもの」好きだもんね。そりゃ、金閣寺、見なきゃね… それはわかるのですが。金閣寺は入ると順路があって、それに従って歩かなきゃいけなかった。昔からそうだったっけ? 私たちもとりあえず入って、そしてすぐのところで「はい、こっちいってねー。はい、そっちに行って写真とったら、はい、こっち周ってくださいよー」って誘導のおじさん。 人だかりの写真スポットの状態(カメラやスマホを持つ手、手、手!!)を見て、ぎょっっとする私と相方。そのまま回れ右して帰りたかったんだけど、それができず。

大勢の観光客の流れに沿って歩いたけど。「早く、さっさと出てしまおうぜ」な気分で早足で歩ききりました。なんと言っていいのか、こういう観光客たちの「見る目(+写真)」に金閣寺が「むさぼり食われている」ような感じがした。かわいそうな金閣寺。

でも、私も一応、一枚だけは撮ってみた。

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帰りのタクシーの運ちゃんが、「写真、趣味でしてね。一枚もらってくれはりますか?」と、雪化粧の金閣寺の写真を下さった。20年ほど前に撮ったもので、池の水も凍ってそこに雪が積もっていた。今は暖冬でそういう景色が見れないんだって。

すっかり疲れてしまったので、京都駅のパルコ(?だっけ?)の地下で遅めの昼食。相方が「コレがいい!」って選んだのがね、KYKのとんかつ屋。そこで「エビカツ定食」を食べて、すっかりいい気分になってましたー。「A・B・カーツー!」だってさ(笑)

金閣寺よりも銀閣寺のほうが良かったかなー。また次回。

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「龍安寺と金閣寺」への12件のフィードバック

  1. 龍安寺は二度くらいしか行ったことがないけれど
    地味で静かで いいですね。
    でも ずらりと並んで座っている観光客の画像は
    とっても楽しいです。(^-^)

    やっぱりね
    金閣寺は 豪華絢爛ですもんね。
    見なきゃ損! という感じになるのでしょうね。
    イマドキは
    あの辺りに近づくのもコワイ混雑振りでしょうね。

    相方さんとご一緒だと
    日本の良さが 再認識されて良いかもしれませんね~

    1. nonさん、こんにちわ!
      龍安寺も人気のスポットだからシーズンオフでもそれなりに人がいるんだろうとは思っていました。が、とても静かで穏やかな気持ちになれました。不思議ですよね~。
      そうなんです。。。金閣寺はやっぱりみていたほうがいいのかなぁ、って思って相方を連れて行ったのですが。。。あーーーすごかった。前回見に行った時はあそこまでゴミゴミしてなかったのに。疲れました~。

      確かに!相方と一緒に観光客をすると、自分一人で見て回るのとはまた違ったアングルから色んなものを楽しめました♪

  2. 石庭を眺めている人たちの写真、面白い!他の写真もなんども見てしまいました。石の庭、本当に美しい!日本に自分が住んでいる頃は気がつかなかったけれど、外国を通してみると、日本って面白い国だなと思う。ネオンだらけの賑やかな街やおしゃべりする自動販売機が、厳かなお寺や庭と同じ町に混在しているんだもんね。

    1. でしょ? 気持ちよさそうにお行儀よく座って、ほーんと電線にとまったスズメでしょー? 不思議なエネルギーがあふれていたよ。一方、金閣寺の周りではそんなエネルギーはゼロ。前にフィレンツェのウフィツィ美術館で有名なビーナスの絵のある部屋にはいったときもそんなだった。みんながカメラやスマホを向けている、その人だかりをみてぞっとしたっけ。
      日本は不思議な国。ポップカルチャーの色に染まって街全体がディズニーランドみたいに見えてくる一方で、地味に秩序を守りながら一生懸命働く人たちがいて、全く理にかなわない恐ろしい政治家たちが権力を振るっていたりして、それで行くところに行けば、何百年もの昔からきっと変わらず神聖なエネルギーを放ち続けているスポットがあって。不思議。

  3. おはようございます!
    石の庭、私はまだ見たことがないのです。でもやっぱり流れている空気が違うのね。静のエネルギーかぁ。papricaさんが感じたことを相方さんも感じられたなんて素敵です。椿も見てみたい!今度京都を訪れたら行ってみたいなー。って、行きたいお寺たくさんありすぎて困ってしまうんですけどね。
    金閣寺、残念でしたね。人気スポットだからある程度は仕方がないのかもしれませんが…
    私は最後に行ったのは秋だったのですが、紅葉の少し前だったので、人もそんなにいなかったんですよ。それまでは私も金閣には興味がなかったのですが、このときじっくり見学して、金閣寺が好きになりました。特に秋は萩が美しくて、萩と金閣のツーショットを撮りました。お気に入りの写真の一枚です。金閣はお庭もなかなかよかったと記憶してるのですが、観光客が多いと歩きづらいでしょうね。
    海外の教会を訪れる時もそう感じますが、あまりにただ観光て来ているだけな感じの集まりには雰囲気を壊されてしまうことがあってガッカリします。Uターンして帰りたくなるの、分かる!せめて神社仏閣、昔から神聖とされている場所では静かに味わってもらいたいですね。
    私も気をつけよう。

    1. Kanaさん、こんにちわ~。
      うん、エネルギーが違ったよ。「エネルギー」というとなんだか向こうから吹き寄せてくるもの、のような感じがするけれど、なんていうのか、そこに「在る」ものでそれに「包まれて」色んなものが剥がれ落ちてしまうような感じ。Kanaさんのご実家は関東だったっけ? 京都に行かれる機会あるかなー。私は禅寺が好きで、他にもみてみたいところが幾つかあります。金閣寺は… 参った参った。大勢の観光客のデジタル光線(?カメラとかね)に傷めつけられているようで、気の毒になっちゃった。Kanaさんはゆっくりと金閣寺の本来の姿を楽しめたんだねー。ラッキー。私たちは次は銀閣寺をみてみたいですー。

      観光客もね、金閣寺に集まっていた人たちはやたら騒がしかったのです。なんなんだろうー。金色をみてテンションがあがるのかな。お寺を見るなら、ちゃんと見ようよ、って思うよ。写真をぱしゃっととって、その後すぐに立ち去ったり。なんで目でみないのかな、って不思議でした。

  4. こんにちは~そちらも週末は良いお天気でお庭仕事にも気持ちよい季節になってきたようですね!
    旅行日記、楽しく読ませてもらってます。コメントが追い付いてないんですけど、全部読んでいます!
    相方さんの調子が悪くなってしまって救急に行ったお話も、うんうん、分かる分かると頷いて読みました。我が家も一時帰国中に息子が高熱出したり、耳の聞こえが悪くなったりと何度もお医者さんにはお世話になったのですが、値段が思った以上に安くて驚きました。おまけにすぐ診てくれるし、看護婦さんやお医者さんたちはみんなとても親切ですし。
    英国はなかなか医者に診てもらえなくて、予約を入れても1週間後とか2週間後とかなんですよ。風邪とかなら治っちゃいますよね。だからみんな売薬飲んで済ませるんですけど。最近では救急車も呼んでもすぐ来なくて、待ってる間に死んじゃう患者さんが増えてよくニュースになってます。死なないまでも骨折とかだと待っても救急車が来ないので、患者さんが自分でタクシー呼んで救急外来まで行ったって話もありました。
    それに比べたら、色々言われることもありますが、日本の医療制度の充実度はすごいですよ。

    京都のお寺巡りって楽しいですよね。金閣寺はやっぱり一度は見て置かないと、だとは思いますが、実は私は銀閣寺の方が好きなんです、、、高校生の時に両方いっぺんに見て、私は銀閣寺の方が合うなあ、、、と思いました。今思うと結構渋い好みの女子高生ですよね(笑)
    竜安寺がお好きだったら、多分銀閣寺の方がしっくり来ると思いますよ。次回のチャンスがありましたらぜひ。後は苔寺がお勧めかなあ。書いていたら私も京都に行きたくなりました^^

    1. Saoriさん、お忙しいでしょうにコメントありがとうございます~。
      だらだらと続く旅行記、読んでくださって嬉しいです。自分の記録のためにも忘れないうちに… と、もう3週間たちましたね。
      えー、Saoriさんもお子さん連れて日本の病院に行かれたことがあるのですね! 心配だったでしょう?? 
      そう、私もカナダの常識だけで病院に向かったので、とんでもなく待たされてとんでもなく支払うことになるんだろうな。。。って覚悟していたんですけど。みんな優しい!効率的!迅速!安かった! もう、大きくHUGをしたくなりましたよー(笑)
      こちらの救急なんてとんでもないらしいです(幸い、まだ世話になったことないですけど)。おまけに病院に行って変な病気をもらってきたり。衛生状態も悪いみたいだし。。。それに、やっぱり母国語で色々と説明できるのって安心ですね。今回しみじみと感じました。

      そう、私も銀閣寺のほうが好きなんです~。ふふっ。渋好みのSaoriさん。いいなー。
      お寺でも私は禅寺が好きです。もちろん、大仏さんや観音様のお顔を見るのも好きだけれど、禅寺を訪れると気持ちがすぅっとしますね♪ Saoriさんの今度の帰国はいつでしょう?

  5. マカロン より: 返信

    papricaさん、お久しぶりです。日本滞在記楽しく読ませてもらっています。私たちも去年夏に帰ったとき、竹林いって、天龍寺いって、心洗われました。
    私たちが金閣寺にいったのは2006年でそれこそ爆買いなんて言葉もうまれていないころで、それは静かに(日本人や他の外国人は多かったけど)観光できたのを思い出します。去年の銀座(しってたのにうっかり行ってしまった)、スーツケースをもってごろごろ歩く中国人に周囲を囲まれ、歩き辛いったらありませんでした。うるさいし。金閣寺で速攻出ようって気になるのわかりますよ。もう少しマナーとかなんとかならんですかねぇ。タイとか他の国でも問題になってるみたいだし。

    でも日本の様子、ほんときれいな写真で楽しませてもらってます。やっぱり同じ場所でもいく人が違うと買ってくるものが違ったり、興味深いです。カメラのストラップ、私はpapricaさんチョイスが好みです。まだ続きますよね、楽しみにしてますね。

    1. マカロンさん、お久しぶりです! お元気ですか?
      リポート、読んでくださってありがとうございます。夏の天龍寺、きっと風がすぅっと吹き抜けて気持ちが良かったでしょうね。相方も、あのお寺内は空気もきれいだ、って言ってました。マカロンさんたちもお二人で一緒に帰国されたのですね~。どこを廻られたのでしょう?
      中国からの観光客がどっと増えたのって、ここ5年位のことでしょうか。宿泊先を抑えるのも難しくなってきているって聞きました。とにかく騒々しいのが気になりました。。。

      日本にはまだまだ素晴らしいところがたっくさんありますね♪ 和の建築物は何故あんなにすんなりと自然に溶け込むのでしょうね。和みました。
      リポート、あと少し続きます~。スミマセン、長くって。 あ!ストラップ、私の方にマカロンさんの一票! 嬉しい~♪

  6. papricagigiさん、こんにちは。観光名所の金閣寺は、ついつい訪ねるのも人並みに押されて、ベルトコンベアーに乗るように誘導されての訪問になってしまいがちなんですね。写真の金閣寺、ひそやかな風景の中に金が光ってとてもきれいです。わたしたちが京都を訪ねたときは、夫が人混みは嫌と金閣寺は嫌がったので訪ねず、清水寺でさえわたし一人で訪ねたのですが、そういう事情なら、訪ねなくてかえってよかったかなと思ったりしています。

    そのせかせか金閣寺の訪問が龍安寺ととても対照的ですね。皆がゆっくりと静けさの中で瞑想をし、庭を愛でることができる穏やかさ。龍安寺でそういうすてきなときをお二人で過ごせて本当によかったですね。

    1. なおこさん、こんばんわ!
      まさに「ベルトコンベアー」状態でした。。。撮影スポットからは一枚も撮らず、この木の影から撮ったのが唯一の金閣寺です。写真も、撮るときの自分の気分が現れますよね。この一枚を撮ったときは「守ってあげたい」気分で撮ったんです(笑) 次回はメインスポットは避けて、まわってみよう!って二人でうなずきましたよ。清水寺も人が多いのでしょうか?二年坂、三年坂、歩いてみたいです。

      龍安寺に漂っていたあの穏やかな空気は、一体どこから来ているのだろうって不思議でした。柔らかいオーラのようなものが人を黙らせるというか。相方もあの石庭の雰囲気を言葉で説明したかったみたいですが、言葉では上手く表現できない空間だって言って困っていました。日本には不思議な力が宿る地があるようですね。

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