雨上がりヤミアガリ、イシグロ→宮本輝

今週末は感謝祭の3連休。

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だというのに、少々風邪気味で。昨日の土曜日、相方は熱を出してダウン。私は頭痛と肌がぴりぴりと痛かった。ここで私までダウンしてなるものか!と、モリンガのヨーグルト食べてオレガノオイルをとってしっかりと昼寝をした。相方は今日も本調子ではないけれど、私はずいぶんとスッキリ。しっかり食べてしっかり寝るのが一番ネ♪ ほ〜んと、今、風邪ひいているひと多いからなぁ。気をつけなきゃね〜。

昨日の土曜日は朝から土砂降りだった。お昼すぎ、空が少し明るくなって雨が小雨になり始めたのを見計らって散歩。

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雨の合間の散歩(土曜日)

雨上がりの散歩はしっとりとして気持ちがいい。苔の緑も秋の色も鮮やかになり、湿った枯葉もいい匂い。

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↑↑こんなふうなサルノコシカケの様なのが木に寄生している(?育っている?)のを見かけたら、要注意なんだって。その木、内側から腐っている可能性が「大」なんだって。うちの近所に数カ月前に越してきたご夫婦が、大きなオークの木を切り倒していた。同じようなひだひだのものが樹の幹に育っていたから。この地区では木々を切るのには、区の許可が必要で、よっぽど出ないとその許可が降りない。病気という理由なら切り倒してもいいんだけど、費用は自分持ち。高いですとっても。木を切り倒したらそこに同じようにまた木を植えないといけないのも決まりなので、大変なのです。ご夫婦は頭を抱えているようだったけれど、前庭が明るくなって良かったね〜、と言うと「そうだわね」と笑っていた。

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スノーベリーと水雫が好き。

さて。私の読書のペースはとってもスローです。本当にのろのろ。天気が良いと体を動かして何かをしていたいし、となると、読書の時間はお昼休みか夜寝る前。だからなかなか進まない。7月の初めだったかな。初めてイシグロカズオの本「An Artist of the Floating World(「浮世の画家」)」を読んでみた。イシグロさんは幼いころに渡英しているので、ご両親は日本人だけれど日本語はほとんど話せないらしい。それでも彼の書く文章や世界って、日本人らしさというか日本人の感受性がとても色濃いように思った。私は手元に邦訳のものがないので英語で読んだのだけれど、読みやすかったから。すぅっと沁み入るような感じ。言語って面白い。日本語でもそうだけれど、文章ってそれぞれリズムがあって読んでいると自分の中で声ができあがってくるでしょ? その波長に自分が馴染めるかどうかは、私にとって読書をするうえでとても大切な要素。英語の本の場合も同じく。イシグロさんの本はこの波長がとても心地よく、すすっとストーリーに馴染んでいけた。

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読書感想はとっても苦手なのであえてしませんが、二冊目に読んだのが「When we were orphant(「わたしたちが孤児だったころ」)」。三冊目が「Never Let Me Go(「わたしを離さないで」)」。続けて三冊、イシグロさんの本を読んで「ちょっと休憩〜」な気分になった。特に最後に読んだNever Let Me Goは、読みながらも読み終わってからもやるせない気持ちになって。文章もキャラクターも好きだったし、彼の作品にはぱぁ〜!っと明るくハッピーなものはないっていうのは聞いていたので心構えはできていた。ただ、クローンっていうトピックが苦手だった。想像していたよりも自分が動揺してしまった。すごく悲しくなって。

で。

気持ちを切り替えよう!と、宮本輝さんの「田園初港行き自転車」。

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春に帰国したときに「スーツケースにスペースがあったら持って帰りなさい」と、父からのお古。「風景の描写が素晴らしかった。ときどきほろりとくるシーンがあったよ。」と。

雨の土曜日、ホットココアをいれて読み始めたよ〜。 あぁ、やっぱり日本語で本が読めるのって娯楽だ〜♪

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「雨上がりヤミアガリ、イシグロ→宮本輝」への6件のフィードバック

  1. こんばんは!当欄への投稿しばらくぶり、ごめんなさい。
    季節の変わり目って風邪引きやすいよね。相方さんはかかってしまって可哀そうだけど、貴女は何とか大丈夫だったようで何よりですね。
    イシグロカズオって知らないけど、宮本輝は大好きな作家、50冊以上読んでいます。余りに多いので、同じものを買わないように読んだもののリストを作っているくらい。この「田園発・・・」は昨年出たばかりでしょ、まだ読んでいません。読み終わったら、お奨めかどうか程度でいいから教えてね。

    1. ヤングさん、コメントありがとうございます!
      今、大学のキャンパスでは流感が広まっているようで… 職場のスタッフも一人二人とダウンです。相方はこないだ歯医者とドクターのオフィスに行ったので、そのときにもらってきたみたいですね(苦笑)。私はなんとかひどくならずにすみました。が、Quiet weekendです。
      イシグロさんは有名な賞を受賞してきているし、こちらでも知られた作家ですが今回はじめて読みました。一冊目の時代背景は戦後すぐの日本なのですが、私にも当時を生きた登場人物たちの心情が手にとるようにわかりました。それほど描写が素晴らしいのだな、と思いました。が、三冊ともじんわりとやるせない悲しい気持ちになりました。どうにかしてあげたい!と、いう気持ちでいっぱいになって、それが辛かったですね〜。
      父はこの「田園初。。。」をずいぶん楽しんだようでした。素晴らしい描写とときおりほろりときた、と言ってました。前々回の帰国の時は宮本輝の「骸骨ビルの庭」を持たしてくれました。ヤングさんも宮本さんのファンなのですね〜。おすすめはありますか??

  2. ブログ覗いてくれてありがとう^^
    ジョーイが来てもう少しで2年。このところ鉄平もストレスが少なくなったようで、安心しています。性格が違うのもいいようで…やんちゃなジョーイですが、鉄平には一目おいているのがよくわかります。
    我が家の息子(31歳)もやっと結婚しいます。式は夏ですが、家探しをしています。我が家も静かになります^^愛犬との暮らし。時間もたっぷりあります。ガス君ものんびりして本当に時間がゆっくり流れている気がします。生き物がいる生活いいですよね^^

    1. reikoさん、こんにちわ!
      ジョーイ君はまだ2歳になっていないのですね~。そりゃぁ、やんちゃなワケだ~! 2匹が一緒に走り回ったり寄り添っているのをみると、友達がいるのっていいだろうなぁって思ってしまいます。Gusは来春10歳です。いい年したおじさん犬ですが、今でも子犬の頃のようにボロボロのぬいぐるみを持って走り回りますよ。そういうところが可愛いです。
      息子さん、ご結婚されるのですね! おめでとうございます☆ 色々と準備や計画でお忙しいでしょうが、楽しみですよね!! 
      本当に。犬とはいえ、存在感たっぷりです。Gusがいなかったら我が家も物悲しいと思いますよ。また2匹の写真を見せてくださいね~。

  3. 私を離さないではとても好きな本。
    映画の美しい風景描写も好きだった。砂浜にある船のシーンがとくに。
    SFにはよくある話だけど、胸がキューンとせつなくなって・・・。
    宮本輝さんは、ぼくが生まれ育った街にしばらく住んでいた時期があると、これは友達から聞いた話です。

    1. asoboさん、こんにちわ♪
      「私をはなさないで」は辛かった~。どうにか助けてあげたい、幸せになって欲しい、っていう想いがどんどん募っていって、どうにもならない彼らの現実が悲しすぎて。SF物語なんだから、ってわりきって読めないんですね、わたし。あんまりにも辛かったので映画は見れそうにないです。気になるんだけど。
      今読んでいる宮本輝さんの一冊は、風景やディティールが素晴らしいです。富山のあの道を私も自転車で走ってみたいなぁ~って思いながらGoogle Mapを眺めたり。京都の町の小さなお店の様子を思い浮かべたり。宮本さんの描かれる人間関係にはいつも優しい気持ちになります♪

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