一日一描、やってみる、のとデイビッドおじさんの話

4、5年ほど前から、一日にひとつ、何かを「描く」ということを試してみたいと思ってた。絵の具を出して紙やキャンバスに描くということは時間的にも気分的にしんどくて続かない。でも、何かの形で手を動かして「描く」という作業をするべきだ、と感じていた。ところが、実際に取り組もうとすると全く上手くいかない。問題は、時間が取れないというよりも、「何を描けばいいのかわからない」ことだった。

ところが。今年にはいってから、そのずっと気にはなっていた「一日一描」をなんとか続けている。今のところ♪ 使っているのはモレスキンとフリクションのペン。

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黒いモレスキンの一冊は方眼で、モーニングページ用。もう一冊は無地のページで「一日一描」用。赤い小さいのは普段持ち歩いてるメモ用。スケジュールではなくて、思いついたことなどをメモするだけ。

さて。一日に一つ描くというので「ネック」になっていた題材なんだけどね。

決めたの。大好きな「The Sartorialist」のポートレートの中から一枚選んでそれを描く。

Sartorialist

The Sartorialist」はストリートフォトで有名なNYのフォトグラファー「Scott Schumanさんのフォトブログ。もうずっと前からちらちらと見せてもらってきた。最近はインスタグラムの方ものぞいている。一見、ファンションブログのように見えるんだけど、それだけでもない。ハイファッションのモデルさんから、工事現場のおじさん、小道にたたずむ子どもたちと対象は幅広く面白い。

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毎日、一つ写真を選ぶ。手元はほとんど見ず、写真だけをじーーーーっと見ながら描く。ひどいときはプロポーションとかめちゃくちゃで、ページからはみでてしまったりする。最近は少し手元をチェックして、せめて顔だけは「ふくわらい」状態にならないようにしている。線描です。コレを始めてから気づいたのは、人の仕草や立ち様、手の美しさ、ファブリック(布)のしわの面白さ。スコット・シューマンさん自信の被写体の選び方や切り取り方、構成が素晴らしいから、私も強く惹かれるんだと思う。

かける時間は10~15分ほど。コンピューター上の写真からは、生のモデルを見て描くフィギュアドローイングのときの様なエネルギーは感じない。だけど、短い時間でもじっと集中して見つめて観察して注意深く手を動かす、っていう作業が、自分の中の何かを気持ちよくマッサージしてくれているような気がする。

。。。と。ま、今のところ、バンクーバーに行ったときと風邪でダウンの時以外は続いています。少しずつ、少しずつ。コレが何かにつながるとか、つなげようとか、そういう予測や期待はないんだけれど、このプロセスが自分にとても必要な気がしています。どこまで続くかな〜。

それから。2週間前のドローイング。先週は風邪でいけなくてその前はバンクーバーだったから、ちょっと間が空いた。

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この日は上手く集中できなかった。それは。。。隣に座ったデイビッドおじさんのせいっ! とってもフレンドリーなひとだったんだけどネ。トロント大学でアートを教えていて今はもう退職されている。若い頃はエディンバラでアートを学び、ローマに留学しその道(どの道?)の師に学び、カリフォルニアでアートを教え、その後トロント。ドローイングやアートの基礎のクラスや論理を主に教えていたらしく、その分野(どの分野?)では「ちょっと名の知れた」アーティストらしい(←彼の話)。David Rifat。ググるといくつか作品が出てくる。body mass と 光と影を匠に操った面白いスタイルだな、って思った(言わなかったけど)。で、隣で自分のスケッチブックのページを、私に見えるようにちらりちらりとめくりだしたので、「あ、それ、好き。」って言ってみた。すると、「え?どれどれ? あ、これ? これが好きなのかい?そうかいそうかい。。。」って笑うおじさん。反応が面白いので、私も調子にのって「あ、それも好き。あ、ちょっとまって、それもいいね。」って。そしたらおじさんが「君は絵を描く学生かい?」と聞くので、「昔ちょっと描いてたことがあるだけ。基礎はないよ。」と答えると、「Are you any good??」と聞いてきた。

この質問。時々耳にする。これをどう訳すか、どう受け止めるかは微妙だ。「まぁまぁの絵を描くのかい?」「どんなもんなんだい?」そんなところかな。挑戦的に聞こえなくもない。そして答えにも困る。「Well… Good or Bad, I don’t know. I enjoyed it though…」と返事をしておいた。

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ドローイングが始まってから、デイビッドおじさんの視線を肩越しに感じた。彼は確実に「見ていた」よ、私が描いているのを。小休止のときに、私の耳元でぼそっと「君(の描き方?)は悪く無い。でも。知識がないんだ。」と。

ほほぅ。知識かぁ。そうコメントされて嫌な気分はしなかった。でも、「知識かぁ。」っていう自分のつぶやきが頭にひっかかってしまって、どうも集中できずに終わってしまった。最後の1時間は用事があったので参加できなかったし。私が片付けを初めて帰ろうとした時に、デイビッドおじさんは自分の名刺と一緒に一切れの紙をくれた。そこには:

Placing・Pose・Proportion・Perspective・Presentation、と書かれていた。 5つの「P」。デッサンの基本であり、これを常に心して取り組むべし、なんだそうです。ほほぅ。

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帰ってから相方にデイビッドおじさんの事を話した。「知識も大切かもしれないけど、勉強しに土曜の朝行ってるわけじゃないんだし、好きな様に自由に描けばいいんじゃないの。でさ、そのおじさんの隣にはもう座らないほうがいいよ。」って、答え。

そうだね~。頭でっかちになって、肩に力が入って手が動かなくなったら困る。プロセスを楽しみながら夢中になれることが目的だったもんね。次回はおじさんから離れたところに座ろ~っと。

少しずつ、少しずつ、続けていけたらいいな。

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「一日一描、やってみる、のとデイビッドおじさんの話」への26件のフィードバック

  1. すごい!papricaさんが描いた人間が動き出しそうな気がするヨ。デイビットおじさん、客観的な意見を聞くことも新たな発見があるかもしれないから大切だと思うけれど、毎回だと大変だね。うーん….。あっ、デイビットおじさん、村上春樹さんの小説の中に出てくる「羊男」かもしれないよ 🙂

    1. Sachieさん、いつもありがとう~。
      うん、自分の描いたものについての第三者の客観的な意見ってありがたいよね。特に、びしっと的を得たやや辛口のコメントって、Ouch!って感じたとしてもとても為になるとおもう。でも、肩越しにずーっと見つめられているのは、むずむずしてしんどかった。慣れていないからかな。音楽をやっている人が人前で歌うのと同じような感じなんだろうけど、私は恥ずかしンボだから見られているともじもじしてしまった。ちょっと距離をおいて、お話をしに立ち寄るくらいがちょうどいいかも。
      羊男!!だったら、お友達になりたい。。。

  2. 最近、ぼんやりと絵を描いてみたいな~と思っていたのに
    「Placing・Pose・Proportion・Perspective・Presentation」
    何ツー難しいことを言われたら、やっぱりムリッッて思えてきた・・。

    見てるだけかなあ、やっぱり・・。

    1. Chamjamちゃん、おはようー。
      難しいことはとりあえず脇においておいて。。。描きたい!っていう気持ちがあるときには描くべきっ!私
      人生は短いのだ。。。よ♪

  3. 一日一描ってこと自体が素敵なことです~♪
    それをするだけでもかなりのエネルギーが要るはずw
    それに絵もええじゃないですか~
    技術的なことはよく分からんのですが、
    なんだか絵に雰囲気があるんですよね。
    私、なんでも雰囲気で片付けちゃう癖がありますが
    やっぱ絵から滲み出てくるものってあると思いますw
    タイトル見たとき、一日一回にゃんこと遊ぶんかな~
    なんて勘違いしてしまいました^^;
    一日一猫…にみえたんにゃもん♡

    1. ぽとすさん、こんにちわ~。
      一日一猫(にゃん)、だったら楽しいっ!それだけ猫を観察することができたら、猫プロになれるでしょうねー。あははっ。
      参考にしている写真に雰囲気があるんですよ。「これがいい、これが好き!これを描く!」って思えるのって、そこに何かしらぴぴっとくる雰囲気があるからなんだと思います。彼の様にストリートフォトを撮っている人はたくさんいるけれど、雰囲気に欠けるものも多いです。それって何が違うのでしょうね?単にスキルだけじゃないと思います。
      いつか、道端に座ってささっと通りゆく人を描けるようになれたら素敵だなー。見てくださって、ありがとうございます☆

  4. papricaさんは不思議な人だなぁ、と思いながらブログを読んでます。
    絵に限らず、いろんなんものを自分と違う方向から見てる。私が考えつかないようなことを考えていたりね。
    絵は・・とても個性的です。上手じゃないけど下手じゃない、うまく言えないけど不思議な絵です。(褒めてるのか?笑)
    なんだかね、正統派じゃなくて、”え~、そう来るか”という感じ。
    でも”描くことが好き”っていうのが分かります。

    私は15~16歳の頃、美大に行きたいと思ってて(貧乏で行けなかったけど)、その後もたま~に絵を描いてた(描いてる?)けど、問題は”思うように描けない”ってことなんです。基礎がないことと練習しないことです。そこまでのパッションが無い。
    いつか”どう~しても描きたい”とか思ったら、習うか独学始めるかも。
    それよりも、もうひとつ好きな“歌う事”の方が手軽なんで、そっちにいってしまいます。

    1. Mayさん、こんにちわ♪
      不思議、ですか? 変、でしょうか? 
      上手じゃないけど下手じゃない不思議な絵、っていうの、とっても楽しいコメントです。ありがとうございます♪ 
      昔から、写実的な描写はできなかったんです。見えている様に描くっていうの。描くっていう自分のプロセスの中で、自分なりに訳してしまって、出てくるものは「不思議」なんでしょうね。Mayさんは美大を目指されたことがあったのですね! 今も絵を描いたりされるのですか? うちの父も美大に行きたくて仕方がなかったけれど、お金がなくて無理だったそうです。父は今も絵を描いてますよー。
      歌うことが好きで歌っている、っていうのは素敵です!私は歌が全くダメで。音楽そのものができないんですー。歌うことって心に良いですよね!

  5. 一昨日
    JR車内で
    向かいの長椅子に腰掛けている6名の姿を
    メモイラストしました~(^^)/
    でも すぐ次の駅が来て
    ほとんどの人が降りてしまったので
    とても中途半端な絵になりました。
    それでも 後で見返すと とっても楽しいです。

    知識云々~
    私も相方さんのご意見に賛成!
    たしかに 基礎知識はある方がいいのだろうけれど
    なくても 素敵な絵 自分で納得できる絵は
    描けると思います。
    楽しく描けるのが 一番ですよね。(^-^)

    1. nonさん、こんばんわ!
      nonさんのイラストの記事にコメントが出来て良かったです。この間試したら上手く残せなかったので。
      町中でスケッチって楽しそうですネ♪ 私はじーーーっと眉間にシワを寄せて見つめてしまいそうで、ためらってしまいます。

      おじさんはフレンドリーで、きっと話し相手も欲しかったんだろうなって感じがしました。
      おじさんのコメントそのものよりも、そのアドバイスを聞いた自分の反応について色々とあとで考えてしまいました。
      今はとにかく、描いてみようっていう気持ちを大切に少しずつ続けていけたらなぁって思っています♪

  6. む~。
    これは考えさせられる経験でしたねぇ。。。

    相方さんや、みなさんのおっしゃるように「知識じゃない、楽しんで
    描くことが大事」というのも確かだし。
    そうかといって、David氏の言うように知識も必要(より、広い景色を
    見るために)だし。

    私は大人になってからピアノを再開したのです。
    ただ楽しんで弾くだけなら、家で一人でできました。
    でも、それじゃ満足いかなくなったのね。それで、外に先生を求め
    ました。よい先生というのは、生徒が気付いていないことを気付かせ
    成長させてくれる人ですね。私は家で楽しく弾いているだけでは
    けっしてわからないものを吸収しています。

    楽しく描くことも大事だし、知識や経験や第三者の意見などを聞くのも
    大事な気がします。うまく言えないけど、バランス?かな~~。
    私もpapricaさんの絵、好きですよ。味があるもの!^▽^

    1. 真木さん、こんばんわ〜。
      そう、そうなのです。「考えさせられました」
      おじさんがね、「君には知識がないんだよ」って言った時には、「そうか!そうだよねっ、私には知識がないよねっ!」って大きく頷いちゃったんです。嫌な気持ちはしなかったんですよ。でも、その後、書きながらも「知識がないっていうのはどういうことなんだろう?」って考えだして、そうしたら気が散っちゃって。足場がゆるいから、ちょっとコメントされると「えー?それはどういうこと??」ってふらふらするんでしょうね。私。

      へぇ〜、真木さん、先生についてピアノを練習されているのですね☆ すーてーきー☆ いいなっ。音楽のできるひと、とっても羨ましい。。。
      良い先生について成長できる(その実感を得る)のって、貴重な体験ですよね。わかります。真木さんの場合は、先生から教わりたい、っていうステージだったんですよね、きっと。
      今の私は、それまでなが〜〜い間、気になってはいたものの実際に手も動かせなかった状態から一歩外に出始めた、っていう段階です。白いキャンバスや紙に向かうとびびってしまっていたんです。その殻をようやく壊し始めることができたので、とにかく描きたいなっていう気持ちの波にのって手を動かすことを重視しようって思ってます。
      おじさんの助言、また聞きたくなったら休憩時間にお話しに行けますもん♪ ぼちぼちと、続けれればいいな〜。

  7. お久しぶり〜〜
    一日一描ではなく、一日一猫ってかいてあるとおもっちゃって、今度は猫を飼ってるのかな〜なんて見当違いなこと思っちゃった!
    ネットデッサン、いいね、最近では、何やらネットでAkt drawing が出来るらしいよ〜 (ヌード) kumatoさんが見つけてやってて、見せてもらったの。  頑張ってるね〜 私もみならわなくっちゃ。 そのおじさんはきっと、教えてあげようと思ったのね。   

    1. tomさん、おはよう!!
      tomさんとお母さんの出水・天草の旅、素敵ね〜。お母さんもしっかりとゆったりと旅を楽しまれているようで安心しました♪
      うははっ。ぽとすさんも「一日一ネコ」だと思ったってコメントを下さったんだけど、tomさんも〜(笑) 一日一ネコはことりちゃんだよ〜。あははっ。
      本当は生のものを見ながらちゃんと描く練習をするべきなんだろうけれど、今はとにかくやってみよう!っていう気持ちを押し出すためにも、ネットの写真に頼ることにしたよ。色を使ってみたいなーっていう気持ちもあるし、なかなかコレで行こう!って一つのスタイルに落ち着けないんだけどね。ネットでデッサン? kumatoさんも使っているの?? 探してみるー!
      おじさんはきっと、退職されて少しさびしくされているのかもなぁ〜って思ったヨ。現役の頃は生徒が嫌でも集まってきていたんだろうし。口調が先生みたいになっていったよー。明日も来るかな… 
      tomさんも色んな練習をして基礎を積まれてきたんだよね。またtomさんの最近の作品も見せてね☆

  8. こんにちは! お久し振りです、と言っても、いつも拝見しています。
    人体デッサンに行かれ始めたのも知り、おお、この世界にようこそ!です、ははは。

    余計な事かもと思いつつ、今日はディヴィッドさんの事も出たので、ちょっと書かせて頂きますね。

    一日一枚のスケッチは初めて拝見しましたが、とても楽しい線で、すべらか、味を感じます。
    それに対して裸婦の方は、これは使っておられるのがコンテですね、線が硬く、尚の事緊張感を感じさせますね。
    で、ちょっと思ったのですが、裸婦の方も鉛筆でされてみたらどうでしょう、その方がpapricaさんの持ち味が良く出そうな気がします。
    それに裸婦だから全体を描かないといけない、という事は無く、手だけ描いても良いとおもいますし、横顔だけでも、足だけでも! 良いなぁ、美しいなぁ、と思った部分だけでも良いと思うのです。

    と、必ず実物やネットで見る写真と、自分の手が描きだすものを比較しながらよく見て、描く事が必要だと思います。
    と言うのも、結局デッサンというのは絵を描く事だけでなく、物を見る目を養う事なのだというのを、どれだけ見れるかという目を養う事だと思うのです。
    だからとにかく良く見て、そして手を動かす事が大事な気がします。
    比較を! 長短、太い細い、明暗、強弱の線、あっちとこっち、隣同士、と見比べつつ物を確かめ、見る目を養います。
    そうしているうちに、頭と手が繋がってきます、思ったように手が動くようになります。 
    そうしないで手癖だけで描いていると、一見面白い感じが出るかもしれませんが、それだけの物になりやすいのではないかと思います。
    楽しむのが目的だからと言われるかもしれませんが、一見遠回りのように感じられるかもしれませんが、そうして描けるようになってくると、その方がずっと楽しめると思います。

    デイヴィッドさんのデッサンと油彩1枚がサイトで見つかりました。
    ご自分が仰る基本はしっかりなのでしょうが、大変失礼ながら、私には古い古い、面白みのまるで無い物に見えました。
    何世紀の前の古いものでもなんとも素晴らしい物があるのはご存知の通りで、それに絵という物は不思議な物で、幾ら基礎力があっても、その本人どおりの絵が出来上がるのですよね。 絵はその人以下は大いにあっても、それ以上にはなり難いのですよね、いやこれは何でも同じかな、ははは。
    papricaさん、負けるな!! ジジさんの言われるように、余り傍に寄らないほうが雑音を聞かずに済むかも、ははは。

    基本力は必要なのでしょうが、5つのPなんて言葉を知ったって描ける力にはなりません。そんなものは後からの講義説明だと思います。 
    一日一描、素晴らしいです!! 描いてみようと思う素晴らしい写真があるのも素敵です! 
    頑張って下さいね。また拝見できるのを楽しみにしています!

    1. わぁ♪ とても心のこもったコメント、どうもありがとうございます。(お返事を書いて、返信する代わりに削除してしまって。。。再度書き直しです~)
      Shinkaiさんからのコメントを読み、とっても嬉しくなってすぐに相方にどんな助言をくださったのかを話したんですよ~。わざわざ時間をさいてこんなにも詳しく説明してくださったこと、じ~んと心に響きました。自分の描いたものをこうして見せることにためらいもあったのですが、思い切ってブログにのせてみて本当に良かったなって思いました。Shinkaiさんを含めてブログのお友達が色々とコメントしてくださることの中にはたくさんの発見があり元気づけてもらっています。

      裸婦を描くときに「全部を描く必要はない」と言ってくださったこと、「なるほどっ!」と目がぱっちりと空きました!油水に洗剤を一滴落として、ふわーっと表面がクリアーになったような、そんな気分です(Shinkaiさんの言葉が洗剤ですヨ)。確かに… Life Drawingのときは、「全部をとらえなきゃいけない!」って思っていたので、すんごい集中して肩にも指先にもものすごい力が入っていました。どおりであんなに疲れるわけです。コンテの代わりに鉛筆を使ってみるというのも、今度試してみたいです♪

      デッサンが「ものを見る目を養うこと」「どれだけ見れるかという目を養うこと」、というのにも同感です。一日一描を初めてまだ2ヶ月もたっていないのですが、最近ものを自然とじーっと見つめることが増えた気がします。見て、比較しながら描いていくこと。遠回りでもそうやって手と頭の回線をつなげていくこと、良い目標ができました!頑張ってみますね! Shinkaiさんの助言は、今の自分の心に沁み入りました。
      ネットでもHow To Draw、みたいな講座があってのぞいてみたりしていたのですが、どうもよくわからなくて(頭では理解できるんですけど、心が動かない、というか)。

      不思議なもので、毎日何かしら描くということをするべきだ、って言う気持ちは長いことあったんです。でもようやく重い腰を持ち上げて手を動かしたのは今年に入ってから。今しなくて、いつするんだよ、って声が聞こえた感じです。自分の中の何かがカチコチに固まっていくのをほぐさなきゃいけない、って、その手段として下手でもいいから手を動かし始めることにしました。「その本人どおりの絵ができあがる」という言葉にも納得です。少しずつ続けていって、いつか自分の内にあって心の目でしか見えないものを気持ちよく外に出していけるようになればいいな~、って思います。

      Shinkaiさん、また教えて下さいね。相方もShinkaiさんの作品を見たいというので今朝リンクを送ったところです♪ そちらはもう春ですね!「夏の夜 ヴェネツィア・アルセナーレ付近」の青い景色が目に染みました。
      コメント、ありがとうございました☆

      1. papricaさん、再度です。

        余計な事かなとも思いつつ書いた事を、真っ直ぐ受け取ってくださって、有難うございます。 良かった!

        手を使う作業は、とにもかくにも続ける事、描く事、それだけですから、色々あれこれあっても続けて下さいね。

        そして何か絵の事であって喋りたかったら、ご遠慮なくメールをどうぞ!
        forza!!

        1. shinkaiさん、おはようございます!
          そうですね、とにもかくにも続けること。そのことをいつも心に留めておきたいです。一度手をとめてしまうと、次に紙やキャンバスに向かうのが怖くなりますもん。
          昨日のドロップインセッションは男性モデルでした。こちらの先住民の方で50代後半かな。とても線の細い人だったんですけど、筋肉がしっかりとついていて、難しかったです!男性って女性よりも難しいのでしょうか? いつもいつも新しい発見がありますね♪ 
          Grazie!!

  9. sankichipippimegu より: 返信

    Papricaさん、お久しぶりです。ご無沙汰しています。

    私も、一日一猫だと思ってしまいました(笑)
    Papricaさんの絵、私大好きですよ!
    変な言い方だけど、上手に描こうとか思っていない自然なところが伝わってきてとっても心地いいんです。
    私の弟が父親譲りなのか、絵の才能が多少あるので子供のときから羨ましく思っていました。学校の先生が勝手に作品展に出したのが、賞をいただけた時には家族で驚いたものです。佐伯祐三がお気に入りの画家らしいです。
    Papricaさんも才能大有りですよ。いつか本格的に描こうと思うときが必ず訪れる予感がしますよ

    フォトグラファーのこと、NYの友達に聞いてみますね。後で私もチェックしてみよーっと
    いつも興味津々な話題を提供してくださって本当にありがとうございます。

    1. sankichipippimeguさん、こんにちわ!
      あははっ。ここにも一日一猫さんが一人(笑)。
      「何が(どんなものが)上手か」と聞かれても、私はきっときちんと答えられない気がします。私には基本的な技術とかクリティークをするスキルもないので、上手か下手かというよりも「好きかどうか」「心に響くかどうか」「面白いかつまらないか」で判断しちゃいます。でもアートをどう見るかって、主観的なものが大きいですよね~。
      弟さんには「持って生まれたもの」があるのですね♪ 今でも絵を描かれるのでしょうか?「佐伯祐三」さんの作品!し・ぶ・い(←死語ですか?)!!
      今は「描いてみよう」っていう気持ちを大切に、その勢いを自分でつぶしてしまわないように、マイペースで続けていけたらな、って思っています。The Sartorialist、素敵でしょ?色んなストリートフォトの中でも、私は彼の作品がとても好きです♪
      いつもありがとうございます☆

  10. わーすっごく上手〜
    特にこの the Sartorialist のスケッチって言うんですか、イラストって言うのかな?これで雑誌の挿絵とかで食べていけそう〜
    まだ子供のとき3分間ドローイングっていうのやっていたの思い出しました
    いつも足から描いて顔まで間に合わなかったんですよね 笑

    私も久しぶりに描いてみたくなりました
    それでthe Sartorialistに あたしも描きたくなるような人いるかしら〜て見にいってみたら
    日本の有名人の男の子が今日のモデルさんでした
    びつくりです〜
    あのサイトを利用するってとってもいいアイデアですね
    ちょうど週末なので私も描いてみようかな、
    あの日本人の男の子

    1. 大福さん、どうもありがとうございます。
      Sartorialistのストリートファッションフォトは、大好きなんです。立ち姿や手足の様子(?)がいいな、っていうのを適当に選んで描く練習をしています。
      手を動かすこと、と、じっと観察することのトレーニングでしょうか。これでは食べていけないですよ〜っ。
      大福さんは足からスタートですか? 私は目からです(笑) 人それぞれですね♪

      日本のモデルだったのですね!へー、知らなかった。日本でストリートファッションの写真をとっている女性(名前は忘れましたが)も、このサイトによく登場してます。
      あ!大福さんのイタリア旅行!! あれ? これからでしたっけ? もう行って帰ってこられたのでしょうか??

      1. イタリア行けなかったんですよっ。出発の六日前から風邪をひきはじめて結局寝込んで、もうお金は返ってこないとおもったんですけど、誰かがその分乗れるようになるかもしれないと思って三日前にちゃんとキャンセルの連絡を入れたら、キャンセル料は15000円のみで残りは全額返してくれるというのですよ〜!
        んまあラッキだわ〜と思って、さっそく春以降の席を物色してます 笑。
        結局完全に治るのに二週間かかったのですよ。やっぱり冬は良くないですね。ハワイならいいんでしょうけどね 笑。
        戻ってくるお金だけで行ける都市もあるみたいなんですよ。なので予想外の場所に行くかもです〜。

        あ、私も絵を描いてみたのですよ!人間てなんであんなに描くの難しいんでしょうかね。軸があってその上にいろいろのっかってるからでしょうかね。
        え〜パプリカさんは目から描くのですか?!ほんと、人によって違うもんですね〜。
        それにしてもあの街角スナップほんと描きたくなりますね。Milanばっかり眺めてるんですけど、もう二度も恋に落ちましたよ!笑。
        でも久々に描いてみたらとっても楽しかったです。楽しみがひとつ増えたかもしれません!ありがとうございます。

        え?パプリカさんのあのサイトの絵はぜったい挿絵にいいって思うのですが???なんていうんだろう。。。あの引き算のあんばいがすんごくいいです。顔の雰囲気とかタッチっていうんですか?全体的なオサレ感がグーです!あたしはもし「誰かいい人いない?」って訊かれたら迷わずパプリカさんを推しますよ(親指立ってます 笑)。ファッションもいいですけど映画のワンシーンとかも合いそう。。。
        あ、なんか長くなってきたので、ここらで失礼しますね、ではまた〜

        1. 大福さん、こんばんわ!
          ええっ!キャンセルされたのですか?! でも、キャンセル料以外は全て戻ってきたのですね。ほっ。
          具合の悪い体をひきずって旅行をしても、100%楽しめません。残念ではあるけれど、キャンセルをして仕切り直し(?)で良かったですよね♪ 
          少し暖かくなったイタリアへ、また計画しなおしてくださいね! それも楽しそうです!

          心のこもったコメントをたくさん頂いて恐縮です。こういう形でも毎日少しずつ手を動かし続けることができたら、今年はよくやった!って自分に言えそうです。なので頑張って続けたいです♪
          大福さんも試されたのですね〜。 わーい。The Sartorialistのポートレート、素敵ですよね。色んな発見があります。自分は何にひかれるのか、っていうものも見えてきます。私は色んな色を見るのが好きなので、ファッションのああいう色合いや、光や、衣服のしわなどにも惹かれます。目から描くときが多いのですが、フィギュアドローイングの時は惹かれる部分が全然違ったりします。肩や首筋に惹かれたら、そこから描き始めることが多いです。不思議ですよね。
          一日一描スケッチ、好きと言ってくださって嬉しいです。少しずつ、頑張って続けていきますね!大福さんも!

  11. Papricaさんのドローイング、いくつもの記事で拝見していますが、いいですよー
    わたしも描いてみたくなります
    Papricaさんのブログを拝読していると、きっと天真爛漫な方なんだろうなあ、と想像していて、画からもそんな人柄が感じられます
    画でも、詩などでも、必ずしも”上手い”というよりは、表現するひとなりを表す作品により魅かれます
    あなたの絵を見ると、写真で見る実物よりもおもしろい

    娘が幼かったころに描いた花の絵には、大きな一輪の薔薇の隣に、それよりうんと小さい燭台が描かれてあって、遠近法が全く無視されているんだけど、それが当時の娘を明確に思い出させてくれる
    薔薇の花びらの層を細かく描いていて、本人はそれが自慢だったんでしょう

    1. もめんさん、コメントありがとうございます。
      もめんさんの優しい言葉にじ〜〜んとしてしまいました。泣きはしませんでしたが、胸がきゅっとしました。ありがとうございます。
      一時期とてもしんどい時があり、そのときは大きなキャンバスに自分の世界だけを描いていました。その時間だけが本当の自分でいられるような、そんな頃がありました。だから、仕事を初めて時間がないという理由で全く手を動かさなくなった自分って、何か大切なモノがかけてしまっている様な気がしていたんです。うまくいえないのですが、こうして手を動かすことで何かがほぐされていく感じがしています。

      みあちゃんの薔薇の絵、今でも残っているのでしょうか? 見てみたいです。
      上海で図工を教えていた頃、これまたとてもしんどかったのですが、子どもたちの作品と作品の背景にある物語にはずいぶんと救われたんですよ。子供の心の目で見た世界は素晴らしかったです。
      みあちゃんは、今はバレー(ダンス?)で世界を表現されているのでしょうね。素敵です♪